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「大交響詩 幻想軌道」
投稿日 : 2007/09/25 22:01
投稿者 Excalibur
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もう随分と昔の話になってしまいますが、1998年8月14日〜15日の二日間に渡り、”松本零士漫画家生活45周年”と銘打たれた記念コンサートが計三回、すみだトリフォニーホールで開催されました。
演奏はこのトリフォニーホールをフランチャイズとする新日本フィルハーモニー交響楽団。MC(ナビゲーター)を声優の緒方恵美が務め、ナレーションをニッポン放送の山本元気アナ、車掌の声で肝付兼太、ハーロックの声で井上真樹夫、エメラルダスの声で田島令子の諸氏が参加していました。

この年は、連載が再開された『銀河鉄道999』の新作アニメーション映画が公開され、待望の『クィーン・エメラルダス』の単独では初の映像化がOVAとして実現し、『ダナサイト999.9』や『ニーベルンゲンの指環(ハーロック・サーガ)』のアニメーションも製作中で、更には『新宇宙戦艦ヤマト』も企画進行中、と往時を偲ばせるような松本零士ブームが起っていた時でもあります。

自分はその内、二回目にあたる15日の昼の部を鑑賞しています。
座席は何と最前列のど真ん中! コンサートを聴く上では最適とはお世辞にも言えない席ではありましたが、1メートルと離れていない距離で宮川泰が指揮棒を振り、松本零士が語り、佐々木功が、水木一郎が唄い、というのはイベントに参加する身としては応えられないもの。今でも鮮明に覚えているくらいですから、大げさではなく一生の思い出と言っても良いでしょう。
ライヴ録音のCDも発売されましたが、ここでは当時のメモから採録してみたいと思います。

ちなみにCDに収録されているのは、MCの内容が違っていましたのでこの回の録音ではありません。最後となる15日夜の部ではなかったかと思うのですが、どなたかご存知の方がいらっしゃればお教えくだされば幸いです。
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<アンコール>
投稿日 : 2007/09/25 22:06
投稿者 Excalibur
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一曲目は「真赤なスカーフ」。唄うは当然ささきいさお。
そして最後は映画版の「銀河鉄道999」で、今度は正調に近いアレンジ。タケカワユキヒデをメインボーカルに出演者全員で盛り上がりました。

それにしても松本センセは本当にパワフルです。話を聞いているだけでこちらも元気になってきます。
この時のお話では、あと35年ぐらい掛けて(!)全ての作品を完結させると豪語されていましたが、無理と知りつつもそのぐらいの間は作品を発表し続けるんじゃなかろうか、という気になってくるから不思議です。
もっともセンセの仕事ぶりを見ていると、例えあと50年あったとしても作品が完結することはないでしょうね・・・。

ところでこの時点ではこの「幻想軌道」、2001年までの開催が決定したと発表されていましたが、翌年こそ実現したもののそれ以降の告知はなく、自然消滅となってしまいました。
松本作品もTVやビデオで新作が発表され続けましたが、一部のファンのものに留まっています。あの頃の盛り上がりは一体何だったのでしょうかねぇ・・・。
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<第二部>
投稿日 : 2007/09/25 22:05
投稿者 Excalibur
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ささきいさおと森の木児童合唱団によるTV版主題歌「銀河鉄道999」で第二部のスタートです。これに続いて映画版の『交響詩 銀河鉄道999』から「惜別そして未知への憧れ」が演奏されました。

続いて純粋なクラシックの曲が2曲選ばれています。
いずれもワーグナーの『ニーベルングの指環』からで、第2夜”ワルキューレ”から「ワルキューレの騎行」、第3夜”神々のたそがれ”からは「ジークフリートの葬送行進曲」。松本センセの話によれば、アニメ化が進行中の『ニーベルングの指環(ハーロック・サーガ)』で、ハーロックの父グレート・ハーロックが亡くなるシーン、グレート・ハーロックとデスシャドウ号の葬送のシーンに「ジークフリートの葬送行進曲」を使う予定だったそうですが、結局はそこまで描くことなくアニメ化は終了してしまいましたし、原作そのものも中断したまんま。果たして完結する日は訪れるのでしょうか。

次は映画版主題歌「銀河鉄道999」を、クリヤ・マコトのピアノに乗せて、ジャズっぽいアレンジでタケカワユキヒデが唄いましたが、こういうアレンジもあるんだなあと新鮮に感じました。
『999』からはもう一曲、今度はTV版の『組曲 銀河鉄道999』から「流浪〜出会い〜挑戦」。オリジナルでスキャットを担当していたのは伊集加代子でしたが、今回は川島和子が務めています。

「心の詩とアルカディア〜キャプテンハーロック」と題されたブロックは、最初は『交響詩 銀河鉄道999』の楽曲から始まります。本来はトチローのテーマ+ハーロックのテーマという構成の曲なんですが、ここでは後半部の勇壮なハーロックのテーマ部分だけの演奏。そしてハーロックといえばこの人、井上真樹夫の語りを挿んで水木一郎がTV版主題歌「キャプテンハーロック」を熱唱。やはりハーロックにはシンフォニーが似合います。

次なるブロックは「美しい女・・・エメラルダス〜クィーン・エメラルダス」。
文化放送でオンエアーされたラジオドラマの二作目『交響詩 エメラルダスII』の主題歌「美しい女・・・エメラルダス」のメロディに導かれるように流れてくるのは、今回のコンサート中では新曲となるOVA版主題歌「クィーン・エメラルダス」。唄っている松本圭未は、現在では女優さん声優さんとしての活躍が中心のようですが、この歌を聴く度に勿体無いなと思います。美人でスタイルも良いので舞台栄えする人だろうとは思いますが。

そして最後のブロックは「Galaxy Express 999 Eternal Fantasy」。最新作である劇場版『銀河鉄道999/エターナル・ファンタジー』のラストテーマ曲。田中公平の手になるこの作品の音楽は、青木望の『銀河鉄道999』、東海林修の『さよなら銀河鉄道999』両劇場版の音楽を良いとこ取りしたような完成度で、コンサートの締めくくりには相応しいファンタジックかつ壮大なもの。映画共々もっともっと広く受け入れられて欲しかったですね。
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<インターミッション>
投稿日 : 2007/09/25 22:04
投稿者 Excalibur
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休憩時間は皆、客席を立ってロビーで談笑したり、トイレを済ましたりと思い思いに過ごしていたでしょうが、実はその間ステージにはクリヤ・マコトが上がり、ピアノで「ヤマトより愛をこめて」を演奏していました。
最初はピアノのチューニングでもやっているのかなと思っていたのですが、これはちょっとしたファンサービスとして計画されていたものだったようですね。頭の部分からずっと聴けたわけではなかったのですが、他の人に比べて得した気分になったのは確かです。
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<第一部>
投稿日 : 2007/09/25 22:03
投稿者 Excalibur
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コンサートは「幻想軌道序曲」で幕を開けました。
これは「ツァラトゥストラはかく語りき」のメロディーに、『宇宙戦艦ヤマト』、『銀河鉄道999』そして『宇宙海賊キャプテンハーロック』の主題歌のメロディーを絡めたものです。松本センセ曰く「ツァラトゥストラは出だしは格好良いが、全曲を聴くと寝てしまう」とのこと。
またこの曲をタイトルバックにしたアニメを作りたいと思っていたので、『2001年宇宙の旅』を観た時はショックだったそうです。

続いては「宇宙戦艦ヤマト」のブロック。
最初に演奏されたのは「無限に広がる大宇宙」、御馴染みのスキャットが流れてくる名曲ですが、スキャットは勿論川島和子。『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』「序曲」の短縮版といった感じで、最近はメインのメロディーがオーケストラで奏されると、その盛り上がりの部分で切られ、主題歌へ受け渡されるという編曲が多いのですが、ここでは最後までは演奏されないものの、比較的オリジナルに近い形で聴くことが出来るヴァージョンでの演奏です。
これに続くのは主題歌「宇宙戦艦ヤマト」で、こちらは組曲版ではなくオリジナルに近いヴァージョンで、唄うは当然ささきいさお。
MCを挿んで、「出発」「出撃」「勝利」が続けて演奏されましたが、これらはいずれも『交響組曲』から。テンポはどれも若干遅めでした。

次なるブロックは「さらば宇宙戦艦ヤマト」から。
最初は鈴木隆太によるパイプオルガンの演奏で「白色彗星」。トリフォニーホールにはパイプオルガンが設置されているので期待していたのですが、やはり生で聴く音色は迫力充分でした。
次の曲はプログラムには「アンドロメダ〜新コスモタイガー」となっていましたが、実際は「アンドロメダ」のみでした。音楽集のアレンジに準じた演奏です。「デスラー様々」は萩谷清のギターソロによるデスラーのテーマ・ヴァリエーションで、実は『宇宙戦艦ヤマト/新たなる旅立ち』音楽集に収められているもの。そして「都市帝国」はこれぞシンフォニーの醍醐味、ともいうべき曲で、ある意味でこの日一番の聴きどころだったかも知れません。
最後は宮川センセがピアノのソロをとっての「大いなる愛」で、川島和子のスキャット入りの豪華版。第一部の締めくくりに相応しい楽曲だと思います。
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