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「影山明仁 鎌田顕司 マンガの間取りと建築模型展」
投稿日 : 2011/05/04 15:52
投稿者 久保田r
参照先
2011年4月23日〜5月29日 石神の丘美術館 企画展示室
石神の丘美術館ウェブサイト:http://ishigami-iwate.jp/
マンガの間取りと建築模型展ウェブページ:http://blog.ishigami-iwate.jp/?eid=192

<図面・模型展示作品名>
ドラえもん/魔法使いサリー/Dr.スランプ/ブラック・ジャック/キン肉マン/こちら葛飾区亀有公園前派出所/サイボーグクロちゃん/美味しんぼ/ど根性ガエル/夏目友人帳/ハクション大魔王/墓場鬼太郎/それいけ!アンパンマン/スプーンおばさん/フランダースの犬/アルプスの少女ハイジ/ときめきトゥナイト/サザエさん/軽井沢シンドローム/スラムダンク/よつばと!/コボちゃん/パーマン/Gu-Gu-ガンモ/めぞん一刻/浦安鉄筋家族/うる星やつら/コメットさん/天才バカボン/じゃりん子チエ/猫らーめん/750ライダー/山本耳かき店/ふくふくふにゃ〜ん/深夜食堂/あした天気になあれ/よろしくメカドック/キャツ・アイ/ハイスクール奇面組/あしたのジョー/すすめ!!パイレーツ/Dr.コトー診療所/JIN-仁-/釣りキチ三平/デビルマン/巨人の星/まいっちんぐマチコ先生/キテレツ大百科/おはよう!スパンク/あさりちゃん/クレヨンしんちゃん/頭文字(イニシャル)D/機動戦士ガンダム/鉄腕アトム
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Re: 「影山明仁 鎌田顕司 マンガの間取りと建築模型展」
投稿日 : 2011/05/04 15:56
投稿者 久保田r
参照先
 家族全員の休みが一致した5月1日、岩手町にある石神の丘美術館へ「影山明仁 鎌田顕著司 マンガの間取りと建築模型展」を見に行って来た。影山明仁さんが著した「名作マンガの間取り」は、以前に読んだことがあり、おおむねの内容については知っていたが(レビュー:http://chaos-i.com/review/bookextra/patio.cgi?read=99&ukey=0)、今回は、山形県新庄市在住の建築士である鎌田顕司さんが、影山さんの描いた図面を基に作った模型を併せて展示するということで、立体になった「マンガの間取り」とはどのようなものだろうかと興味を持って見に行って来た。

 会場内には、壁面に沿ってズラっとマンガの間取りの図面と模型が展示してあり、その数70件。壁に貼られた図面を見ながら模型を見ることができるようになっており、図面も模型も実際に家を建築するのと同じ手法で描かれ製作されてあるので、あたかもこの図面と模型を参考にマンガが描かれたのでは…という錯覚に危うく陥りそうになるほど。だが、それは間違いで、あくまでも"マンガありきの間取り図と模型の展示会"。会場には、展示作品のマンガも置いてあり、自由に閲覧可能。家が登場するページには、付箋が貼ってあり、マンガと間取りと模型を合わせて見ることができるようになっていた。

 「サザエさん」や「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」など、いわゆるファミリー向けの作品は、家の中の描写が多いため、記憶にあるイメージと間取り図と模型とが容易に合致したが、それ以外の作品は、家のシーンはあってもキャラクターが登場する部屋のみしか印象に残っていないためか、家全体の間取り図と模型を見ても今ひとつピンと来ないというのが率直な感想だった。マンガは、家の機能を考えた上で描いている訳ではないというのが、この展示会により実証されたことになるが、マンガのキャラクターが住んでいた家というのは、その作品に惚れ込んでいれば尚のこと憧れの家。「アルプスの少女ハイジ」のハイジのように干し草のベッドで寝れる家や、「めぞん一刻」のような古めかしい作りのアパートとか、「それいけ!アンパンマン」のようにパン工場を兼ねた家など、現実に建てたらどういう風になるのか…という疑問を目に見える形で叶えてくれたのが、今回の展示会であると思う。

 設定にリアリティのある作品「機動戦士ガンダム」や「キャツ・アイ」は、作品で見たままのイメージ通りの間取りとなっていて、模型の中にキャラクターのフィギュアがあっても違和感がないように感じた。「鉄腕アトム」は、作品の誕生は古いけれども、家の形は、展示してあるどの作品よりも遥かに未来形。手塚治虫先生の類い稀な時代センスが感じられた。「巨人の星」の星飛雄馬の家は、図面にも模型にも壁に穴が開いていたので思わず笑ってしまった。

 その日、会場に間取り図を描いた影山明仁さんがいらしていて、希望者に展示作品の説明をしていらっしゃった。私は、少し離れたところで聞くともなしに聞いていたところ、かなり作品をつぶさに読み込んでらっしゃるようで、間取り図を描く際は、現実に当てはめるとめちゃくちゃな寸法と間取りをどのように調整するかということ、そしてその作品の時代考証をも考えていらっしゃるということで、マンガ作品の間取り図を描くということは、かなりの集中力と熱中力が必要であるということが分かった。しかし、そう語る影山さんの表情は楽しそうで、実際の仕事である建築コンサルタントと趣味との両立に人生の楽しみを見出し、良い表情をしていらっしゃったのが印象的だった。
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