「THE BEST COLLECTION」 久石譲
投稿日 | : 2009/03/23 17:33 |
投稿者 | : 久保田r |
参照先 | : |
2006年6月7日 ユニバーサル シグマ
(1)A Summer's Day
(2)Resphoina
(3)Silent Love
(4)Clifside Waltz
(5)風の時間
(6)少女のままで
(7)出会い 〜追憶のX.T.C.〜
(8)VIEW OF SILENCE
(9)あの夏へ
(10)6番目の駅
(11)風の伝説 「風の谷のナウシカ」組曲 (改訂版) から
(12)For You
(13)Fragile Dream
(14)さくらが咲いたよ(ボーカル:麻衣)
(15)彷徨
(16)風の盆
Re: 「THE BEST COLLECTION」 久石譲
投稿日 | : 2009/03/23 17:33 |
投稿者 | : 久保田r |
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久石譲氏が主宰するレーベル「ワンダーランドレコード」から、久石氏が自らセレクトしたベスト・コレクション。「風の谷のナウシカ」「A Summer's Day」を始め「風の盆」のテーマまでおよそ20年間の久石氏の音楽活動の流れを知ることのできるアルバム。
周知の通り久石氏は、多くの映像作品のテーマを手がけている他にソロ活動をも展開しているほどの多作な音楽家であるので、一枚のアルバムで「音楽家・久石譲の多角的な音楽表現を知る」という目的を達するには無理のあり過ぎる企画アルバムなのであるけれど、多作ゆえに久石氏の過去〜現在までの音楽活動を”サラリ”と聞いてみたいという目的には叶っている。
私は、久石氏の音楽ファンだが、どちらかというと'90年代前半までのファンであるので、'90年代後半以降の音楽については積極的に聞いていなかったので、'80年代後半から最近の作品までが一枚のアルバムにコンパクトに収められているこのベスト・コレクションは、そんな私に打ってつけのアルバムだと思い聞いてみた次第。「Piano Stories」から(1)「A Summer's Day」と(2)「Resphoina」が、そしてソロアルバム「地上の楽園」から(14)「さくらが咲いたよ」がセレクトされており、この3曲の存在が私にとっては決め手となった。
久石氏の音楽活動は、おおまかにシンセサイザー、ピアノ等の鍵盤楽器をメインとしていた初期の頃と、その後のクラシック編成をメインとした最近の音楽とに分けることが出来るの思うのだが、私は、初期の頃の音楽に強く惹かれるものがある。もちろん、最近の作品の方が音楽の奥行きが深く完成度が高いのは承知しているが、長年の音楽活動にて培われた安定感から生まれる音楽ゆえにときめきが若干少ない。どこか可能性を求めてイメージの広がりが先行しているかのような初期の頃の音楽の方が、今でも更なるアレンジの可能性があるような気がしてときめきを覚える。しかし、初期の作品も最近の作品も共通してメロディーが美しいという点は不変で、こうして一枚のアルバムの中でベスト・コレクションという形で収められていても”久石譲の音楽”として安心して聞くことができる点がこのアルバムの長所。
(14)「さくらが咲いたよ」のボーカルの麻衣さんは、久石氏のご息女。2004年にこの曲にてデビュー。'94年リリースのソロアルバム「地上の楽園」収録の曲は、別の女性ボーカルが歌っている。