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「AGA-SHIO」 AGA-SHIO
投稿日 : 2012/06/29 16:19
投稿者 久保田r
参照先
2009年11月11日 エイベックス・エンタテインメント

(1)ラプソディー
(2)秋田馬子唄
(3)バロック風狂想曲 〜三味線とピアノの為の
(4)佐渡おけさ
(5)田原坂
(6)じょんから
(7)shufflin'city
(8)涙の記憶 〜舞台「その男」エンディングテーマ
(9)小夜時雨
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Re: 「AGA-SHIO」 AGA-SHIO
投稿日 : 2012/06/29 16:19
投稿者 久保田r
参照先
 AGA-SHIOとは、津軽三味線奏者の上妻宏光さんとピアノ奏者の塩谷哲さんによるユニット。上妻宏光さんのアルバム『Beyond』にて上妻さんの熱望に応えて塩谷哲さんが「君への想い』という楽曲に参加したことがきっかけとなり以降ライブ等での共演が続きユニット結成へと繋がっている。

 上妻さんは、以前から音楽のジャンルの壁を越えて様々な楽器とのコラボレーションに取り組み、津軽三味線の音色をメインとして幅広い音楽表現を試み続けて来た方。教会でのライブやドラムとのセッションなど、その活動は多岐に渡り、中でも津軽三味線の和の音色とピアノの奏でる洋の音色とのコラボレーションは、現代風のスタイルの音楽として新たな可能性を見せている。

 津軽三味線とピアノによる和洋折衷の音楽は、日本人好みの音楽のようにも感じながら、それぞれの持つ音の個性が相容れないような感じもし、果たしてどこまで支え合えることが出来るのだろうかという興味にもそそられる組み合わせ。民族音楽の楽器である津軽三味線の音色は、どこまで行っても和の音色であり、対して西洋音楽の代表的な楽器の一つであるピアノはやはりどこまでも洋の音色が響く。このように楽器そのものの音には和と洋の違いがはっきりしているものの、それを弾く奏者によって音色は、未知数の可能性を持って歩み寄り時に平行してそれぞれのスタンスで奏でられている。

 当アルバムのベースとなっているのは、上妻さんの楽曲で、津軽三味線がややリードしているような雰囲気。しかし、ピアノの音が伴奏のように響きながらも、もう一方のメロディーを奏でており、時に前に出、時に控えめに三味線の音を支えることで、両者ともに役割を果たしている演奏となっている。

 津軽三味線奏とピアノの共演を分かりやすく表現しているのが(3)「バロック風狂想曲 〜三味線とピアノの為の」。演奏タイムが8分26秒にも及ぶ長めの曲であるが、津軽三味線奏とピアノの音がそれぞれに和と洋の特徴をシンプルに奏でており、また装飾となる他の楽器の伴奏も入っていないためアルバムのコンセプトが分かりやすく表現されている素敵な演奏となっている。

 私的に感動的だったのが(5)「田原坂」。この曲には、民謡を歌う男性の歌声が入っているのだが、今回の演奏に合わせて緩やかに伸びるように染み入るような歌声となっているのが印象的。和を代表する楽曲であるが、男性の歌声がピアノを音をも抱擁し、素晴らしいコラボレーションとなっている。
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