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「十季」 上妻宏光
投稿日 : 2013/07/22(Mon) 17:52
投稿者 久保田r
参照先
2010年7月28日 EMIミュージックジャパン

(1)十季序章
(2)津軽じょんがら節 (旧節)
(3)鰺ヶ沢甚句
(4)ワイハ節
(5)津軽あいや節
(6)十三の砂山
(7)津軽よされ節
(8)秋田荷方節
(9)津軽じょんがら節 (新節)
(10)十季終章
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Re: 「十季」 上妻宏光
投稿日 : 2013/07/22(Mon) 17:55
投稿者 久保田r
参照先
 活動10周年の節目にベストアルバムと同時にリリースされた、津軽三味線一本のみでの演奏を収録したアルバム。(1)「序章」と(10)「終章」の2曲を書き下ろし、間の8曲全ては津軽の古典楽曲。長年続けている「生一丁!」のステージの形式を初めてスタジオ・レーコーディングしたもので、たった一人による津軽三味線一本のみの演奏という、真骨頂ともいえる記念すべきアルバムとなっている。

 たった一つの楽器による演奏は、奏者の感情や思いがダイレクトに伝わって来るものだということがよく分かる内容となっていて引き込まれるものがあった。洋楽器のピアノやバイオリン等のソロ演奏とも共通するところがありつつ、洋楽器よりも限られた音色の広がりの中で研ぎすまされた和の音が奏でられていく様は、音に姿を変えた奏者の表現が迫って来るようで圧巻。津軽三味線一本のみによる演奏のため、決して重厚な響きではないけれども、弦の響きの強弱によって表現されるシンプルな音色には日本的な個の芯の強さと清々しさが表れており、じっと耳を傾けて聞いていると音の奥へと引き込まれていくようなそんな魅力のある演奏となっている。

 上妻さんはピアノやアジア楽器とのコラボレーションを積極的に繰り広げる一方で、小学校への三味線の出前授業や、一人で津軽三味線を演奏する「生一丁!」のステージを続けるという革新と伝承とに力を注いでいる。新しいことのみに挑むのではなく、歴史をも伝えていくその姿勢には、日本の伝統芸能に対する真摯な思いが伝わって来る。当アルバムは、6歳より津軽三味線を学び、15歳で全日本津軽三味線競技大会で史上最年少優勝を果たし、1995年と96年には津軽三味線全国大会2連覇を成し遂げた上妻宏光さんが真正面から取り組んだもの。真剣そのものでかっこいい。
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