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「タイムライン」 マイクル・クライトン
投稿日 : 2000/10/09 23:01
投稿者 Excalibur
参照先
もし、現代人が14世紀のフランスへ行ったとしたら・・・?
ジャンルとしてはタイムトラベル物であるのだが、科学者がタイムマシンを発明して・・・というお馴染みの展開にはならないのがクライトン流。代りに登場するのが「量子テクノロジー」。
時間はあらゆる段階で様々に分岐している。そしてそれは無数の、隣り合わせになった別世界を構築しているのだ。「量子テクノロジー」を用いた「量子テレポーテーション」では、その多世界構造になった別の世界へ転送することが可能になり、これによって「過去」ではなく「今」の世界とシンクロしている「別」の14世紀の世界へと旅立つことが可能になる、ということらしい・・・???

まぁそういう訳のわかんない理屈はさておき、物語の主眼は14世紀(もどき?)の世界で行方不明になった歴史学の教授と、彼を助けに向かった助教授や大学院生たちの冒険にあるのだから、こちらを充分に楽しめばいいということになる。未だ知られざる中世の実情が最新のデータに基づいて描き出されているのがクライトンらしさである。

また、例によって、パラマウントでリチャード・ドナー監督により映画化の予定がある。

『タイムライン』 (上)(下) 酒井昭伸=訳  
2000.5.20初版印刷 2000.5.25初版発行  早川書房
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