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「千年紀末(ミレニアム)古事記伝 ONOGORO」 鯨統一郎
投稿日 : 2003/11/09 20:57
投稿者 Excalibur
参照先
いきなり「古事記の真相に触れています」と注釈付きの、鯨統一郎流の「古事記物語」。
この著者のことだから当然一筋縄で行くはずもなく、天武天皇に巫女として類稀なる能力を見出された稗田阿礼が、倭の史の初めから現在までの出来事を残さず感じ取るように命じられ、それを当代随一の文章家である太安万侶が書き記した、という設定からして一捻り。稗田阿礼って謎の人物なんですが、一応「男」ってことになってるんですよね、一般的には。
そして読み進めて行くと、一般に知られている古事記の物語とはかなり違った展開になっていることに気付くが、これは事実そのままではマズイ!と判断した万侶が脚色を施した結果である、というオチがつく。スポーツ新聞や週刊誌の連載小説もかくや、という××シーンの連続(笑)には辟易するが、神話なんてそんなもんさ、と割り切ればそれもまた愉し(?)。

なお短編集『邪馬台国はどこですか?』に収められている表題作(邪馬台国の所在地や大和朝廷成立の過程)や『聖徳太子はだれですか?』で展開された持論に基づく部分(これは続編の方だが)もあるので、先にそちらを読んでおけば「ふむふむ、なるほど」と思えます。
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