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「キング・アーサー」 フランク・トンプソン
投稿日 : 2004/07/17 21:11
投稿者 Excalibur
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映画本編より一足お先にノベライズを読了しました。
それにしても、これが<アーサー王と円卓の騎士>の物語? 随分とユニークな内容になりましたな。
アーサーはサルマティア人とブリトン人の混血児で、ローマ軍の司令官。グウィネヴィア、ランスロット、トリスタン、ガウェイン、ガラハッド、マーリンといったお馴染みの人物たちの名前も並んでいますし、勿論アーサーの愛剣エクスカリバーも登場するわけですが、これはもう名前を借りただけの別物だと思った方が良いでしょう。特に”中世の騎士物語”に思い入れが強い人にとっては。そもそも時代設定は5世紀初めなので、中世ですらありませんし。
元々アーサー王そのものの実在も疑われていますし、今日見られる円卓の騎士たちの冒険も、出自の異なる様々な伝承(本来はアーサー王とは全く無関係なものも)が集約され、成立したもの。むしろ近年の研究では、この映画で描かれるような内容の方がより真実に近いのだとか。これらを基にして、所謂<アーサー王と円卓の騎士物語>が形作られていったということのようです。
このノベライズを読む限り、意外としっかりしたドラマになっているようなので映画そのものを見るのが楽しみですが、ジェリー・ブラッカイマーのプロデュース作ということで、アクション一辺倒の大味な作品になっていないことを祈ります。
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そろそろ公開も終りですが・・・
投稿日 : 2004/08/30 21:53
投稿者 Excalibur
参照先
どうも映画の評判は悪いようですが、ストーリー上で物足りなさを感じた方は、ノベライズを読んでみては如何でしょう? 
映画では、単に自分たちの部族のために色仕掛けでアーサーに迫ったようにしか見えず、計算高い女のイメージもあるグウィネヴィアの内心の葛藤や、その彼女を巡ってのアーサーとランスロットの微妙な確執など、人物描写がより掘り下げられ、キャラクターの幅が広がっています。それにアーサーの従者をはじめ、映画本編ではチラっとしか出て来ない脇のキャラクターにもスポットが当てられ、結果的にスケール・アップにも繋がっているようです。このあたりが元々の脚本にあって完成作品から切られたのか、それとも作者の裁量で膨らませた部分なのかはわかりませんが、ノベライズというイメージ以上に読み応えがあるのは確かです。取って付けたようなラストシーンもありませんし。
割愛といえばこの映画、本来は今年の暮れに公開予定だったものを、プロデューサーの意向で夏に繰上げ、更にファミリー・ムービーとするべく改変されたという話があります。その為DVDがリリースされる際には、多少残酷な描写も復活させレイティングを挙げるのだとか。その暁には、是非とも<ディレクターズ・カット版>とも見比べてみたいものです。
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