一年も前から映画の公開を楽しみにしていたので、これも一足お先にノベライズで体験。おそらく映像を見ると感じ方が変わるだろうが、読んでいる限りではモンスター・ムービーというよりもアクション主体の作品のように思える。ドラキュラだ、フランケンシュタインだ、狼男だ、と言われていても文章だけではなかなか。殊にフランケンシュタインの怪物が、見掛けに寄らず知的な存在とされているので、尚更文章だけではわかりづらい。
また、アクション物の要素を強く受けたのは、ヴァン・ヘルシングとその相棒カールとのやりとりが、「００７」シリーズのジェームズ・ボンドとＱとの関係を彷彿とさせてくれるからだ。Ｑ同様の発明狂であるカールが、せっかくの発明品をヴァン・ヘルシングが手荒に使いすぎる、と嘆くあたりはソックリ。ヴァン・ヘルシングを演じたヒュー・ジャックマンが次期ボンド役候補として取り沙汰されていることと考え合わせると、これは狙ってのことか。一方カールを演じるのは『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでファラミアを演じたデヴィド・ウェンハム。２枚目から一転しての３枚目演技、さてどうなっていることやら・・・。

編集