「朝びらき丸 東の海へ」 C・S・ルイス
投稿日 | : 2004/12/12 15:52 |
投稿者 | : Excalibur |
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<ナルニア国ものがたり>の3作目。今回はお馴染みペベンシー家の四兄弟のうち、年少組(?)のエドマンドとルーシィのみが登場し、更にニューフェイスとしてその従兄弟のユースチスが加わる。
このユースチスというにはかなりの嫌な奴として現れるが、冒険の中で段々と人間的に成長していくというのが一方のテーマ。丁度1作目『ライオンの魔女』でエドマンドが辿ったのと同じような道だ。
現実世界(ペベンシー兄弟にとっての)とナルニア国では時間の流れ方が違うが、この物語では前作『カスピアン王子のつのぶえ』からエドマンドとルーシィにとっては一年後、ナルニアでは三年後という設定で、前作同様カスピアン王子が中心になっている。数百年の開きがあった1作目と2作目に比べるとストレートな続編と言って良く、物語世界にはより入り込みやすい。ただカスピアン王はあれから色々あったのか、ユースチスが更正していくのと反比例して(?)徐々に傲慢になっていくのが対照的で面白い。