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「宇宙戦争」 H・G・ウェルズ
投稿日 : 2005/05/20 21:06
投稿者 Excalibur
参照先
この作品を知らないSFファンはいないだろう、と思われる古典的名作SF。しかし僕は、お話は知っていても実は今まで読んだことがなかったので、新しい映画が来る前のタイミングでチャレンジした(前回の映画化作品は勿論見ている)。その昔中学か高校の時にもチャレンジして挫折した経験があるのだけれど、新訳版だったこともあってか今回はスラスラと読み進み、かつ楽しめた。ちなみに旧版の方も改めてペラペラ捲ってみたが、訳語の固さ、フォントの小ささ(苦笑)には相変らず拒否反応が起きてしまったが。
作品が発表されたのは、今から100年以上も前の1898年。当然日常生活の描写にしたって現在とは大違いだが(例えば人々の移動手段として出てくるのは、自動車ではなく馬車や自転車、汽車である。通信手段として出てくるのも電報)、ジャーナリストという設定の主人公の、6年前の事件を振り返って一人称で語られるドキュメンタリー・タッチの内容は驚くほど臨場感がある。いまさら火星人が攻めてくるというシチュエーションの作品に、リアリティも何もあったものじゃないだろうと拒絶する人もいるかも知れないが、過去に実際にこのような事件が起こったのかもしれないと思わせるだけの説得力を持っている。SFファンを自認される方ならば必読。そこまでは、という方にもお薦めの一冊である。
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