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「君が前の彼氏としたキスの回数なんて 俺が3日でぬいてやるぜ」 三代目魚武濱田成夫
投稿日 : 2006/06/02 16:11
投稿者 久保田r
参照先
平成6年4月25日 (株)角川書店 角川文庫

 「俺は自分をほめたたえる作品しかつくらない」という三代目魚武濱田成夫の詩集。この人の詩集は他にも数冊持っていて、どれもずっとレビューしたいと思いつつ今日まで引っ張って来た。詩集なので、どう評したら良いのか自分で分からないのと、「自分をほめたたえる作品しか作らない人」の作品は、どんな表現を使ってレビューしてみても適切なレビューにはならない気がしてずっと後回しにして来た。しかしこの度勇気を持って紹介してみる次第。

 大人向けの詩集。小難しい単語など一つも使っていないので、小学生でも読める文章だが、書いてあることは大人にしか分からない。異性の温もりを肌で知っている人には、ここに書いてあることはリアルな触感として受け止められることと思う。男くさい文体の詩集だが、成人男性の色気を全部のページから感じることが出来る私的には成人指定の詩集。

 この詩集の中で気に入っているのは「ほんとの元気」という詩。この詩を読むと、ぎくっとするのと同時に書いてある真実に勇気付けられる。「君がほんとの元気を手に入れるためには 君が自分を必要とするべきなんだ 自分自身から元気をもらうべきなんだ 君のほんとの元気は 他人には作れない 君が自分で作るしかない」──まさしくその通り。自信を失い、他人に縋ってしまいそうな時、この詩は私への応援歌となる。
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