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「カエサルの魔剣」 ヴァレリオ・マンフレディ
投稿日 : 2007/09/20 07:59
投稿者 Excalibur
参照先
西ローマ帝国最後の皇帝ロムルス・アウグストゥルスは、傭兵隊長オドアケルに帝位を追われ、カプリ島に幽閉されてその一生を終えた。しかし彼がもし島を脱出し、紆余曲折あった後にブリタニアへまで辿り着いていたら?という架空歴史物。

彼に付き従うのは、家庭教師にしてドルイド僧のアンブロシヌス、西ローマ帝国新無敵軍団の兵士アウレリウス、ヴェネティアの女戦士リウィア、アウレリウスの元同僚だった戦士ら数人のみ。
幽閉されていたカプリ島でロムルスは、ユリウス・カエサルが助けた刀匠がアララト山の氷河で見つけた鉄隕石を、三日三晩休みなく打ち続け、獅子の血で冷やしたという類稀なる名剣”カリビの剣”を手に入れるのだが、オドアケルの側近ウルフィラもまた剣に魅せられ、執拗に彼らを追い続けて舞台は厳冬のアルプスを越え、激流のライン川を下り、海峡を横断し、と果てしなく続いていくという冒険小説である。

ローマ史には疎いので、この物語がどの程度の史実に根ざし、残りを作者の空想の翼の下で展開させているのかはよくわからないが、最後にはこれがアーサー王伝説にまで結びつくという新解釈。映画『キング・アーサー』も、従来のアーサー王伝説とは一線を画した新解釈が施されていたが、そういう風潮なのかも知れない。

映画といえば既にベン・キングスレーやコリン・ファースの主演で映画化され、日本公開を待つばかり。ただ作品内容との関連性もあってか、読んでいる間は『キング・アーサー』のクライブ・オーウェンやキーラ・ナイトレイの姿が脳裏をかすめていた。

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