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「密会/アムロとララァ」 富野由悠季
投稿日 : 2000/12/19 23:32
投稿者 久保田r
参照先
平成9年8月10日 角川ミニ文庫

小雨のむこう、湖に面した籐の椅子に、紺色にかがやく髪をまとめた少女がすわっていた。それが、アムロ・レイとララァ・スンの最初の出会い、すべてのはじまりだった・・・。
アムロとシャアの死闘と同時に進行する、アムロとララァの秘めたる密会・・・。(以上、裏表紙より抜粋)

アムロとララァのバック・ボーンを描いたストーリー。主にアムロ側が描かれているが、軸はアムロとララァのニュータイプ同士の意識の呼び合い、二人の精神的な愛が中心。
1stガンダムの要となったアムロとララァであるが、二人がどのようにして宇宙にあがったのか、二人が宇宙にあがるにはそれだけの理由があった訳で、その理由とは一体なんだったんだろう、という辺りが描かれている。そして、この二人が宇宙にあがるのに欠かせなかった人物というのが、二人にとって最大重要人物のシャアである。
これは私的な感情なのだけれど、歴史を動かすのはシャアであるのに、二人を宇宙にあげたシャアは、二人を引き合わせる運命を導いてしまい、結局は自分にとっても大切な女性であるララァの肉体を失ってしまう、という辛い業を背負ってしまう。しかもアムロとララァは愛しあっているのである。何とも悲しみの深い男だな、と、思う。
富野氏の書くガンダム小説には似つかわしくないかも、という感のあった「密会」というタイトル。戦争の渦中で出会ったアムロとララァ。二人の出会いは密会のままに終わってしまう運命であったのか、それとも・・・。まだ他のストーリーがあるのかも知れない、という余韻を引く終わり方は、富野氏らしいような気がした「密会」でした。
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