「イグニッション」 ケヴィン・J・アンダースン&ダグ・ビースン
投稿日 | : 2000/10/09 23:51 |
投稿者 | : Excalibur |
参照先 | : |
ケネディ宇宙センター版『ダイ・ハード』という帯のコピーが、内容を全て物語っている。
ロシア、アメリカ初の共同宇宙遊泳を目指すスペース・シャトル<アトランティス>。
怪我の為にフライトを取り消された宇宙飛行士アダム・”アイスバーグ”・フリーズ大佐が、その打ち上げの高みの見物を決めこんでいたその時、テロリスト集団によって管制センターが占拠される。人質の中には上院議員やロシアの特使といったVIPの他に、発射管制官であり、かつてのアイスバーグの恋人ニコール・ハンターもいた。
ということで、片足にギブスはめたままの主人公の孤軍奮闘が始まるという展開で、実に映画向き。読んでいくうちに色々な映画の場面が浮かび、あの役にはこの俳優、この役にはあの女優、という具合にイメージが膨らんでくる。実際、映画化権はユニバーサルが入手しているので、NASAの協力をとりつけてそれなりの予算を組めば面白いアクション映画になるだろう。ただ、オリジナリティという面ではちと苦しいかな。どっかで見たような・・・という作品になる可能性は大いにありそうだ。