ディビッド・ヴァンデマークは瀕死の重傷から回復する際、「サイコメトリー」という能力を身につけていた。これは他人の心を読むだけでなく、物に触れただけで過去の出来事を知ることが出来るというもの。異常殺人鬼に妻子を殺されたディヴィッドはその復讐を皮切りに、警察に先んじて異常殺人鬼を始末してゆく。ＦＢＩ捜査官アイラ・レヴィッドは七年間、一徹に連続殺人犯ディヴィッドを追いつづけている。やがて遂に二人は対決の時を向かえるが、そこから意外な展開が・・・・・。
超能力者と聞くだけで顔をしかめる人も多いだろうが、これは一級のサスペンス小説である。追う者と追われる者、プロとプロの対決という趣きで引っ張る前半と、怒涛の新展開を向かえる後半。読むものをグイグイと引っ張る様はなかなか。
スピルバーグが映画化権を入手、という点でも話題になったが、これはスピルバーグとサイコ・サスペンスという取り合わせがシックリこない人が多いからだろう。スピルバーグ自身が監督するつもりはないようなので、スリラー・ファンは一安心？　確かにスピード感溢れる展開は映画向きかも知れない。が、監督の力量は問われそうだ。

編集

まぁよくある話です（苦笑）。
盗作騒ぎを免れるために、とにかく権利関係を押えちゃうというのは。
ただ今のところ、ドリームワークスではこの手の企画は動いてないようですがね。
ところで映画化されるとしたら、どんなキャストがいいでしょう？
私は読んでる間中、ディヴィッドにピアース・ブロスナンの影がちらついてましたけど・・・。

編集