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「スター・ウォーズ/新たなる希望」 ジョージ・ルーカス
投稿日 : 2001/05/23 23:18
投稿者 Excalibur
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映画第1作目の『スター・ウォーズ』のノベライズ。
かつて映画公開時には、「ルーク・スカイウォーカーの冒険より」の副題付で角川書店より野田昌宏の訳で刊行されていたが、近年続々と出版されているスピンオフ小説群との訳文や設定の統一の必要性から、これらスピンオフ小説の翻訳を手掛けている竹書房より石田亨の手になる新訳版として再刊行された。
因みに「新たなる希望」とは、映画のリバイバル公開時に付けられた副題(”Episode W A NEW HOPE”)を訳したものだが、近年発売されたビデオ版から正式に邦題としても採用されるようになっている。
ノベライズといっても単に映画の筋を引き写しただけのものではなく、時間的技術的制約から完成映画からオミットされたシーンがあったりするなど映画を補完する役割も担っているため、ファンの間では聖典扱いされている<古典>。<スター・ウォーズ・ユニバース>を一層理解するためには、映画を見た後にこれを読むことをお薦めする。
なお、著者名は原作・監督のジョージ・ルーカス自身の名が冠されているが、実際の執筆を行ったのは『エイリアン』などのノベライズも手掛けたSF作家のアラン・ディーン・フォスターというのも、今や定説。近年ではルーカス本人も公式にこれを認めている。
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「新たなる希望」 
投稿日 : 2002/05/30 23:11
投稿者 Excalibur
参照先
この小説版では、主人公ルーク・スカイウォーカーの出番が映画よりも早い。これは小説オリジナルの展開ではなく元々のシナリオがそうなっていたからで、上映時間の制約ゆえに完成フィルムからバッサリ切り落とされた部分なのだ。
そのために割を食ってしまった重要人物が「主人公の親友」ビッグス・ダークライター。物語序盤でのルークとビッグスの別れのシーン、これがルークの孤独感と焦燥感を浮き立たせて効果的なだけに勿体無いことである。更に後半では反乱軍基地でルークは再びビッグスと再会。だが旧交を暖める間もなく出撃し、ビッグスは還らぬ人になってしまう。悲しみをこらえてルークは見事デススターを撃破しその成長ぶりを覗わせてくれるのだが、やはりこのシーンも完成作品にはない(『特別篇』では反乱軍基地での再会シーンのみ復活しているが、些か唐突の感は否めない)。これらのシークエンスが残ったことで、小説には映画とは一味違った味わいがあるのだ。
反面、ベン・ケノービとダース・ヴェーダーの対決があっさりしすぎている(映像ではアレック・ギネスが深みのある表現を見せているせいもあるが)などのマイナス面もあり、また地球上の風俗習慣や動物との比較などの混乱した表現も見られるのは、当時の作品の置かれている立場を如実に物語っているようで興味深い。
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