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「テスタメント」 ジョン・グリシャム
投稿日 : 2001/06/11 22:01
投稿者 Excalibur
参照先
これがグリシャム10作目の長編作品。

全米屈指の老大富豪トロイ・フェランが、奇妙な遺言状を残し自殺を遂げた。110億ドルという巨額の遺産目当てに群がる3人の元妻やその子供たち、使用人、弁護士たち。彼らは贅沢三昧の生活を送った挙句に既に破産寸前なのだ。ところがこれはフェランによって巧妙に仕組まれた罠であり、真の相続人に指名されたのは所在も経歴も不明の女宣教師だった。
遺言の執行人となった顧問弁護士ジョシュア・スタフォードはその指示に従い、かつては勇名を馳せていたもののアルコールとドラッグ漬けとなっていた弁護士ネイト・オライリーをブラジルへ派遣する。彼は、実はフェランの隠し子である件の女性を、無事見つけ出すことが出来るのか?
一方遺言状の内容にショックを受けた相続人側は、なんとかその遺言状を無効化するべく訴訟を起こすのだった。

いきなり一人称の書き出しで始まりアレレと思わせるものの、後はお馴染みのグリシャム・マジック(苦笑)全開のジェット・コースター・ノベル(!)とご紹介するのが簡単なのだが、エンターテインメント性は保ちながらも人間ドラマに重点がおかれ、ジェット・コースターと形容するほどのめまぐるしさはない。
むしろ、挫折を経験したネイトが徐々に立ち直って行く様をジックリと読ませるタイプの作品となっているのだ。
とはいうものの終盤の法廷場面の展開のスピーディーさは、流石にグリシャムの面目躍如たるものがあり飽きさせない。
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