癒し系ホラー映画として大ヒットした同名作品のノベライズ。
何故か本国アメリカでは出版が中止になったそうなので、未発売本の翻訳という変った形になっている。
物語の展開は概ね映画のストーリー通り。ただ細部にわたって書き込まれているので、ありきたりのスケルトン小説には終わっていない。ディティールを積み重ねることによって、映画を見ただけではわからない部分も浮き上がらせてくれるので、映画を補完する意味では必読だろう。
ただ、衝撃のラスト・シーンに関しては明かに映画の勝ち。表現手段に優劣があるというよりも、この小説では敢えてあっさりとした描写に留めているので、もし映画を見ずにこの小説だけ読んだ場合、謎解き部分がやや不親切であるように思われるからである。

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