本屋さんでこの本を手に取り、「いつかこれを読むぞ」と思ってから早いもので２０年以上経ってしまいました。でも今回の映画化がなければ、もっと遅かったでしょう。いや、一生読まずに終わってしまったかも。

さてこの物語、ご承知のように大きく３つに分れております。第一部は＜旅の仲間＞と題されており、第二部は＜二つの塔＞、そして最後は＜王の帰還＞となっております。今回の映画になっているのは第一部＜旅の仲間＞で、今後一年に一作ずつ、原作同様三部に分けて映画は公開されます。早く次が見たい！と思っている人も多いことでしょう。待ちきれなくて原作本に手を出した人も少なくないと思います。
「いやー、まだ映画見てないんだけど、どんなお話なのか知っておきたくて」と、とりあえず第一部だけ読もうと思ってる人、「読みたいんだけど、あんな分厚い文庫本で４冊もあるのかよー」と躊躇している方もいるんじゃないかと思いますが、やっと読み始めたは良いものの最初の方で躓いている人、結構いませんか？　そう、「序章」の部分です。この序章、ホビットとは、ホビット庄とは云々と難しい解説を延々としておりますが、これを知らなくても実は本筋に大きな影響はありません。ここで足踏みしている方は、是非そこのところはすっ飛ばして、さっさと本編に入ってしまうことをお奨めします。作品世界がピンとこなかったら、かわりに映画のポスターだとかチラシだとかそういうものを見て、自分なりのイメージを持って読み進めればＯＫ。そして、ある程度自分がこの世界に馴染んだなと思った頃に読み返せばそれで充分。そうですねぇ、＜第一部＞が読み終わったあたりで見なおしてみれば、ふーんと思われるんじゃないでしょうか（実はこの＜序章＞、一部のキャラクターの「その後」をある程度推測出来てしまうもので）。
やっとこさ＜第一部＞を読み終えたので、よし、これで予備知識はバッチリ！と映画を見に行こうと思っている方、要注意ですぞ。実はこの映画、＜第二部＞冒頭部分まで含んでおります。ですから、それを知らないで映画を見ると「ええっ？！」てなことになりかねません。立ち読み出来る分量ですから、第一章までは読んでおいた方が無難です。そして、映画を見終わった後で続きが気になったら、改めて＜第二部＞をきちんと読み始めれば良いのです。

本来、こういう読み方は邪道だとは思います。また、予備知識を仕入れてから映画を見る、という行為にも眉をひそめる方が多いかもしれません。でも、これをきっかけに『指輪物語』全体を読み出したり、他のトールキン作品やファンタジー作品全般に興味を持てるならば、あながち悪いことだとは思いません。そしてきっかけはなんであれ、読み終わった後に本人が満足出来ればそれでいいのですから。

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ナズグルさん、サイコー！！！私、ナズグルが大大大好きです！最も、一作目の旅のなかまはおもしろかったですｖ

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『指輪物語』の10巻目。本編9巻と違って長らく文庫化されなかったので、これだけハードカバーで持っているというファンも少なくないのでは？映画版『ロード・オブ・ザ・リング』のヒットで原作が急に（？）売れ始めた頃、二作目の『二つの塔』公開に併せて文庫化するようなことを言ってたにもかかわらず、結局昨年暮れ、三作目『王の帰還』公開直前のタイミングで文庫化された。
『ホビットの冒険』『指輪物語』以前の中つ国の歴史、『指輪物語』以後の”旅の仲間”たち、彼らの子孫たちの消息などなど、ファンならば一度は目を通しておきたい情報に溢れている（映画版三部作は、一部この「追補編」も取り込んで構成されている）。ただ一冊の半分が固有名詞の便覧で、それ以外も年表や解説中心なので、物語を楽しむというよりもガイドブックと割切った方が良いかもしれない。

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映画公開に合わせて文庫本の帯も新しくなり、今度こそ読もう！
と決意も新たな方も多いだろう。
そこでちょっとご忠告。
今回の映画、題名こそ『二つの塔』となってはいるものの、実際は第三部『王の帰還』とのシャッフルである。もし映画に合わせて第二部だけ読もうと思われているのなら、一挙に第三部まで読んでしまうことをお勧めしたい。
逆に前作映画は見たけど原作はまだ、という方ならば、むしろ読まずに見に行ってしまうほうが良いかもしれない。もちろん人それぞれなので、最終判断はおまかせしますが・・・。

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