テリー・ブルックスが著したオフィシャルノベルとは別に、こちらはジュニアノベルとして出版された。大きな活字に総ルビ付きは確かに年少者への配慮だろうが、実際の文章を読むとかなり難しい表現も散見される。またテリー・ブルックス版に比べれば軽いとはいえ、安易なダイジェストにはなっておらず、むしろストレートに映画を小説に置換えたともいえる充実度。子供向けとバカにしていると梃子摺ることは間違いない。
ただ、それゆえに存在は非常に中途半端。手っ取り早く物語を知りたい、おさらいしたいという場合には饒舌過ぎるし、かといって映画を追体験したい、或いはもっと深く楽しみたいならば、表面的な記述が多く物足りないだろう。はたしてこのジュニアノベル、本当の対象者は誰なんだろうか。

編集