「悲の器」 高橋和巳
投稿日 | : 2002/07/08 21:20 |
投稿者 | : はなざわ |
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管理人さん某さんに、お勧めの小説をアップしないと職場にいられないような噂を立ててやると、脅迫されたので、ただでは言わない、私の心の深淵を代弁してくれたかのような小説家の本をご紹介します。
表題に書いた作家です。「悲の器」とか「堕落」、「わが心は石にあらず」なんてもう、どん底にいるようなときに読めば、少し浮きがもらえること請け合いでしょう。ちょっと昔の学生運動時代の学生はこんな本を読んで人格形成をしていたのかと思うと、現在の一億総軽薄化を憂いますな。
重厚なその筆致は時間をかけて読むべきもので、ちょっと電車の行きかえりに読むというものではございません。しかし、少し周りの何かと、はたまた自分の中の何かと戦いたくなったときに読んでみてくださいな。