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「スター・ウォーズ/フォースの覇者」 <ジェダイ・アカデミー・シリーズ> ケヴィン・アンダースン
投稿日 : 2002/07/15 23:11
投稿者 Excalibur
参照先
<ジェダイ・アカデミー・シリーズ>三部作完結編で、新生『スター・ウォーズ』小説もこれで8作目。
これまでの小説版は、映像では表現しにくい描写を盛り込んだ、正に活字世界を意識したものだったのに対し、この三部作は原典(映画三部作)から登場する由緒正しいキャラクターをはじめ、先行する他作品から引き続いて登場したキャラ、それに今作が初登場となるキャラなどを要所要所に配し、様々なプロットを積み重ねながらテンポ良い文章でグイグイ読ませていく、あたかも原点に立ち返ったかのようなエンターテインメントに徹したものとなった。そのプロットもシリアス一辺倒なものではなく、万事がマニュアル通りで規則に則った対応しか出来ないトール・シブロン所長以下モー秘密研究所の面々の描写や、長く外界との接触を断っていたが故に、全てが時代遅れとなってしまうダーラ提督の作戦など、生真面目なキャラであるだけに可笑しさを増すなど、上質なコメディの要素もふんだんにある。最後には何気ない表現と思えたものも含めて全てが収斂して行くあたり、作者の並々ならぬ力量をうかがわせてくれる。
ただ、初代<シスの暗黒卿>エグザ・キューンが案外見掛け倒しだったり、キップ・デュロンが闇(ダークサイド)から光(ライトサイド)へ容易に転換したり、ジェダイ騎士団が簡単に結成されてしまうあたりが、『スター・ウォーズ』世界のスケールを狭めているように思えるのだが・・・。また、今回は何故かランドがマラ・ジェイドに猛烈なアタックをかけている。<スローン三部作>に初登場した彼女は、その登場の経緯やキャラ設定からして、どう考えてもルークの「お相手」。そのため今後のサーガは混迷を極めて行く(?)元凶となってしまった、ということもマイナス要因である。
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