名作ミュージカル 「人魚姫」
投稿日 | : 2003/08/29 20:32 |
投稿者 | : Excalibur |
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原作:ハンス=クリスチャン・アンデルセン
脚本:菅井 建、演出:源 紀、監修:相羽源次郎
音楽:神尾憲一
プロデューサー:相羽源次郎/平山武男
制作:佐々森勇二/内村健治
制作:劇団東少、製作:三越劇場
矢部美穂、矢部美佳
西原 純、安田ひろみ
まどかまるこ/会田桃子、神野美奈実/浅倉茉衣佳
斉藤和子/牧田未央、菅原 明/坂本大地
水木竜司/田久保宗稔、井上龍哉/小林夢次
小川 潤/奥村幸司、日高啓介/可野浩太郎
源川瑠々子/永井サラ/伊藤愛美
2002/7/20〜28 三越劇場
2002年 三越夏休みファミリー劇場
投稿日 | : 2002/07/23 22:01 |
投稿者 | : Excalibur |
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<子どものための名作ミュージカル>と冠されているだけあって、客席は子ども連れのお母さん方ばっかり。とにかくガキども―もとい、お子様がウルサイウルサイ。それに「子供向け」を意識してか、演出も演技もサービス過剰気味なのは気になった。そのサービス精神が必ずしも子どもに受けるとは限らないんだけれどね。私はといえば「矢部美穂・矢部美佳姉妹の舞台初競演作品!」というだけでのこのこと劇場まで足を運んだのだが、こういう不順な動機(笑)の観客は皆無に近かった・・・。まぁチラホラとはアイドル・マニア系と思われる人の姿も見ましたが。
とにかく矢部美穂は可愛かったです。彼女の実年齢を考えるとどうなのかなーとも思ったけど、「薄倖の美少女」という役どころに違和感はなし。ただセリフはやたらと早口だし、しかも「声を奪われる」という展開があるとはいえ、主役なのに歌を一曲しか歌わせてもらえないというのはどうなんだろう?(クライマックスでもう一曲あるにはあるけれども、これは「心の声」なので生歌じゃない)。それに後半は必然的にセリフなしの身振り手振りで熱演を見せてはいるものの、役者としての力量がモロに出てしまった感じではある。対する妹の美佳は姉に比べて舞台映えする要素を持ってはいる――背も高く顔も大きめ。対照的に姉の美穂は顔が小さいので、必ずしも舞台向きではない――ものの、演技に関しては似たり寄ったりのレベル。もっともまだまだ経験の浅い彼女たちのこと、これから伸びる要素はかなりあると見た・・・というのは贔屓目かな。
それにしても驚いたのはラスト・シーン。王子をどうしても殺せないマリーナは自ら死を選び海へと身を投じるのだが、結婚式で浮れている王子は最後までマリーナのことに気付かないという終わり方。これはかなり残酷さを強調した演出である。ディズニー・アニメの『リトル・マーメイド』のように無理矢理ハッピーエンドに改変してしまうのもどうかと思うが、子供向けだからこそもうちょっとソフトに見せる工夫はなかったものかなとは思う。確かにグっとくるエンディングなのだが。
2002/7/23 三越劇場にて