トップページ > 記事閲覧 
「GALAXY EXPRESS 999」The Musical
投稿日 : 2003/07/05 21:24
投稿者 Excalibur
参照先
松本零士の『銀河鉄道999』を、本場ブロードウェイからスタッフを招聘してミュージカル化したもの。1997年、6回目となった東京オピニオンズフェスティバルの作品である。物語のベースとなっているのは1979年に公開された劇場版第一作。当時、同じように映画版をベースにしたミュージカルがSKDの手で上演されているが、それとは全くの別物である。
別物、といえば当然アニメーションと人間が演じる舞台劇も別物であることは自明の理。それを承知の上で見たのではあるが、それでも「困ったなぁ」という思いは拭えなかった。ストーリーが違う(アンタレスやエメラルダスは未登場)、キャラクターが違う(ハーロックや機械伯爵etc)、ミス・キャスト(メーテル!!)――どれか一つか二つならばまだ許せるが、それらが重なるともうファンとしてはお手上げだ。どんなに鉄郎役の本田修司が熱演しようと、科白廻しはちょっと頂けないものの、スージー・カン扮するクレアが可憐であっても、ほとんど着ぐるみと化した三谷六九の車掌が盛り上げようとも、居心地の悪さしか残らない。頑張っているなぁとは思いつつ、一方では認められないな、とも思う。台本、音楽、どちらも本場受けを狙ったものなのかもしれないが、少なくとも『999』ファンの琴線に触れるものではなかった。
今振り返ると、松本零士再評価ブームというのは何だったのだろう。「平成9年」あるいは「1999年」という数字の並びから「999」を連想しての幻だったのかとも思う。この作品が上演された1997年秋といえば、翌春に『銀河鉄道999』新作アニメの劇場公開を控え、かつて胸をときめかせた世代が「夢よもう一度」と舞いあがっていた頃。結局は送り手のみならず、受け手側も共同幻想を抱いていただけなのかもしれない。
                                 (1997.11.20鑑賞)
記事編集 編集
データ
投稿日 : 2003/07/05 21:25
投稿者 Excalibur
参照先
作曲:シュン・トクラ
作詞:ダグラス・A・プレイフィールド
脚本:メラニー・ミンツ
演出・振付:ジェームズ・ロッコ
原作・構成衣裳監修:松本零士
アーティスティック・スーパーバイザー:都倉俊一

星野鉄郎:本田修司/メーテル:大浦みずき/クレア:スージー・カン/リュウズ:杏子
キャプテン・ハーロック:宮川浩/機械伯爵:留守晃/シャドウ:鳥居かほり
車掌:三谷六九/プロメシウム、老婆:杉村理加

主催:東京オピニオンズ/テレビ朝日/TOKYO FM
後援:朝日新聞社
協力:JR東日本/BMGジャパン/キャナルミュージック/東芝EMI/ポリドール
招聘:プロマックス
企画・製作:スフィア

1997.11.5 wed 〜12.10 wed アートスフィア(天王州アイル)    
記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -