「下北沢南口」 甲斐名都
Re: 「下北沢南口」 甲斐名都
投稿日 | : 2007/05/14 16:48 |
投稿者 | : 久保田r |
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2005年〜インディーズで活動していた甲斐名都さんのメジャーデビュー曲。下北沢は、彼女のホームグラウンドであり、最も思い入れのある場所ということで、敢えて新曲ではなく、歌入れをし直してのメジャーデビュー。この曲を大切に思っている彼女の姿勢が窺える。
歌い込んでいるだけあって、メジャーデビューの初々しさよりも実力派の顔を覗かせた堂々とした歌いっぷりに力が感じられる。インディーズ時代にストリートライブで腕を磨いてきただけあって、狼狽えといったものがない。自信を持って歌っている。
サビの部分のメロディーが上がり調子だけに、明るい歌なのかと思ったが、歌詞を読むとそうではないことに若干驚かされる。別れた彼と久しぶりに会ったというシチュエーションで、付き合っていた当時の彼を「ひどく不器用で 子どもじみたあなた」と表現し、過去を振り返りつつ終わった恋を再確認しているという歌詞。別れた彼と再会するというひどく気まずそうなシチュエーションを歌にするというところに彼女の若い感性を感じる。
甲斐名都さんのお父さんは、甲斐よしひろさん。甲斐よしひろさんは、左手でギターを弾き、やや掠れ声で歌うのが特徴だが、甲斐名都さんは、キーボードを弾き、甘さを含んだ高めの声が特徴的。歌だけを聞いていると父娘とは感じられないほどだが、ドラマチックな表現の歌詞は共通しているように思う。父親と同じ音楽業界にデビューしたこの「下北沢南口」は、名都さんの記念すべき曲として今後も大切に歌われていくことと思う。