「輝きながら…」 徳永英明
投稿日 | : 2011/08/20 17:29 |
投稿者 | : 久保田r |
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1987年、南野陽子さんが出演してヒットしたフジカラーのCMソング。作詞は、大津あきら氏。作曲は、鈴木キサブロー氏。編曲は、川村栄二氏。カップリングは、自身が作曲した「さよならの水彩画」(作詞、大津あきら氏。編曲、武部聡志氏)。
当時、かねてから南野陽子さんのファンだった私は、このCMの映像の雰囲気と歌の雰囲気のよさにすぐに魅了された。当時の徳永さんの歌声は、少しきらきら感があり、もう一つ付け加えるなら透明度も感じられるほどであったので、歌詞で歌われている少女と同年代の男の子かほんの少しだけ年上の少年が愛おしげに歌っている雰囲気が好印象…といった感じだった。
とはいえ、この一曲のみでは、徳永さんの歌をもっと聞き込んでみたいというほどまでには興味が至らず、その後、数年のブランクを置いて「壊れかけのradio」を聞いた時に、歌声の奥行きの深さが見事私のツボにハマり、以来、アルバム「Nostalgia」までどっぷりと浸かり、その後は、好みの歌声を持つアーティストとして曲を聞き続けている。
「壊れかけのradio」〜アルバム「Nostalgia」にハマっていた当時、「輝きながら…」は、なかなか聞く気分になれなかった。徳永さんのアルバムは、1枚目から集めて聞き込み、初期の曲の中にも好みのものはいくつかあったものの、「輝きながら…」は、同じアーティストでもいささか違和感があったからではないかと自分で感じている。今でこそカヴァーアルバムの成功により、昔の歌を歌う徳永さんの歌声と表現力とに何の違和感も抱かなくなったが、アルバム「Nostalgia」の頃までは、私なりに表現させていただくと、一線引いたもう一つの世界のヒット曲という感覚があった。
しかしながら「輝きながら…」のヒットによって徳永さんが知名度を得たのは事実だし、私もこの歌のヒットによって徳永さんを知ったのだから、代表曲の一つとして挙げるのは間違いないところ。…が、「壊れかけのradio」とどちらか一曲を選べとなったら、私は「壊れかけのradio」を推す。…でも、「輝きながら…」がなければ、その後の徳永さんのアーティスト活動は生まれなかっただろうと思うと、こちらも同じくらいの質量で推したいところ。
「輝きながら…」は、本当に微妙なスタンスにあり、時にファンの気持ちを試しているのではないかと思えるような、妙に気分が落ち着かない不思議なヒット曲。