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「Amazing Grace」竹原ピストル
投稿日 : 2017/12/22(Fri) 13:16
投稿者 久保田r
参照先
 2017年12月13日放送の「FNS歌謡祭 第2夜」で初めて聞いた。歌い始めに衝撃を受け、聞き進んでいくうちに詞の言わんとしていることに気づき、最後には目から涙が溢れ出した。今でも思い出すだけで涙腺が緩むほど愛の想いに満ち溢れている曲。

 元となっている「Amazing Grace」は、クラシックからポップスまであらゆるジャンルの歌手が歌い継いでいる名曲で、憂いを帯びた美しいメロディーが国境を越えて愛されている。原曲の英語詞のまま歌う歌手が圧倒的に多い中、竹原ピストルさんは自身の言葉で綴った日本語詞で歌っており、それが多くの人の心を打っているよう。

 竹原ピストルさんの「Amazing Grace」を、誤解を恐れずに一言で紹介するならば、全ての親不孝共に送る歌。多かれ少なかれ子は親に苦労をかけて育つもの。多くの人の身に覚えがあるのは、成長過程で欠かせない反抗期ではないかと思う。その時期に親に浴びせた言葉や態度の数々を、年齢を重ねて反省と後悔ができた時、真の意味での大人への一歩を踏み出せる時だと思う。それに気づくのが20代であるか、30代であるか、40代であるか、はたまた50代を過ぎてからなのかは人それぞれの心の成長速度によるものと思うが、例え何歳であろうと気づくことができた時、親に対する思いは世代を越えて共通するものであるように思う。

 「孝行したい時分に親はなし」ということわざがある。
 そうなってからでは遅い。生きてるうちに少しでも孝行しろよ。顔を見せろよ。電話をしろよ。声を聞かせろよ。後悔はしてもし足りない。でも、ほんの少しでも悔いのない生き方をしろ。
 マイクに向かって熱唱する竹原ピストルさんの姿を見て、私はそう感じた。

 現代の言葉数の多い饒舌な詞が飽和状態にある日本のポップス界に於いて、竹原ピストルさんの詞はピントを絞った人の心の深いところを突いた言葉のみで綴られている。私は、「Amazing Grace」の前に竹原ピストルさんの別の歌を聞いた時、詞の言葉のセンスに物凄い懐かしさを覚えた。まるで1970年代後半のような、時代がフォークからロックへと移り変わる頃のような、ある種の悲哀を帯びた詞に引き込まれた。竹原ピストルさんの歌は、50歳前後の中年には懐かしさとあの頃の時代の空気を、現代の若者には新しい風を突風の如く横から感じるものであるように思う。彼の歌があれば、どの世代にとっても心の支えになれることと、50歳が視野に入った私には感じる。
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