トップページ > 記事閲覧 
「BOSS」(2009)
投稿日 : 2009/04/24 15:12
投稿者 久保田r
参照先
2009年4月16日 木曜夜10時スタート フジテレビ系列
ウェブサイト:http://wwwz.fujitv.co.jp/BOSS/index.html

<スタッフ>
脚本:林宏司
演出:光野道夫、石井祐介
音楽:澤野弘之、和田貴史、林ゆうき
主題歌:「My Best Of My Life」Superfly(ワーナーミュージックジャパン)
プロデュース:村瀬健、三竿玲子
制作:フジテレビドラマ制作センター

<キャスト>
大澤絵里子:天海祐希/野立信次郎:竹野内豊/木元真実:戸田恵梨香/花形一平:溝端淳平/奈良橋玲子:吉瀬美智子/岩井善治:ケンドーコバヤシ/山村啓輔:温水洋一/片桐琢磨:玉山鉄二/丹波博之:光石研/屋田健三:相島一之/池上浩:丸山智己/川野昭夫:長谷川博己/森政夫:HILUMA/小野田忠:塩見三省、他
記事編集 編集
最終話
投稿日 : 2009/07/01 14:06
投稿者 久保田r
参照先
 最終話後編。警視総監と野立を誘拐したテロ組織「黒い月」は、服役中の組織幹部の釈放を要求。警察にこの要求を呑ませるために「黒い月」は、重傷で入院中の小野田を襲ったり、解体が困難な時限爆弾を仕掛ける。大澤絵里子ら特別対策室のメンバーは、身を呈して事件解決に奔走する。

 大団円となる最終話のためか、大掛かりな設定と仕掛けとスペシャルなシーンが多く、前振りとなった前話のシリアスな展開を期待して見ると、「あれ?思ったのとちょっと違うかな?」という気分を味わう内容となっている。前話が映画のようなシリアスな仕掛けが詰まった内容であっただけに、ちょっとした肩透かし感を覚えつつも、でもこれが「BOSS」なんだよね…というノリで終わっているので、ドラマとしては統一感があったようにも思う。

 「BOSS」を見てきた人にはすぐに分かると思うが、ずっと大掛かりな芝居。果たしてそれがどこで明かされるかというのが、この最終話の見どころ。各登場人物がそれぞれの役割をきちっと演じ、チームワークの良さをアピール。その中で欺くためとはいえ、台詞の少なかった野立が少々影が薄かったかも知れない。一方で、津川雅彦さんがお茶目で貫禄のある警視総監を演じ、存在感を示していた。

 前話で、大澤絵里子と野立がやたら金八先生のモノマネをしていたと思ったら、武田鉄矢さんが登場するための前振りだった。時限爆弾の解除のために、第1話で犯人役として登場した武田鉄矢さんが再び登場。大澤絵里子とやり合い、プライドを賭けて爆弾の解除に協力した。時間のない切羽詰まった状況であるのにペースを崩さずにやり合うシーンは、第1話と同様に見応えがあった。

 エンディングでは、大澤絵里子が付き合っている彼と携帯電話で話すシーンがあり、一安心。でも、大人の男女の会話らしく甘い雰囲気ではなく少しの切なさが漂っていた。そして、その彼の弟に弁護士を紹介するシーンで間宮貴子の名刺を渡していたのは、遊び心かと。

 不敵な犯人役を演じた反町隆史さんは、最後まで格好良かった。竹野内豊さんとのシリアスなツーショットシーンをもっとふんだんに入れて欲しかった(笑)。
記事編集 編集
第10話
投稿日 : 2009/06/25 16:19
投稿者 久保田r
参照先
 最終話の前編。大澤絵里子ら特別対策室は謹慎処分となり、生活安全課の助っ人として活動していた。そんな中、公園などのゴミ箱の爆発事件が起きる。その爆発物から大澤絵里子の指紋が出たことで、チームのボスである大澤絵里子は参考人として取り調べを受け、爆弾のタイマーに使われた時計は、自分が付き合っている男にあげたものだと打ち明ける。一方で片桐は、新聞記者から警視庁の裏金汚職問題について聞かされ、大澤絵里子に内緒でかつての上司である小野田と共に行動を始める。それらの事件の捜査が行われている最中、警視総監が出席する式典が行われ、事態は急展開を見せる。

 まさか。まさか。の連続で、冒頭から見どころ満載の内容。見る者の価値観を覆すような仕掛けの連続で、成果を挙げている特別対策室がまさかの謹慎処分となるし、大澤絵里子は参考人としてまさかの取り調べを受ける立場となるし、大澤絵里子と付き合っていた男性との関係が明らかになったと思ったら、まさかの刑事と参考人という立場で大澤絵里子が付き合っている男性を取り調べをするし、特別対策室が頼りにしている野立参事官補佐が思いもよらぬまさかの行動。その他にも色々と「ん?そうなの!?」と思うシーンがあり、スピーディー且つ一瞬でも目を離すと次の展開がわからなくなるような展開の連続で、ドキドキハラハラとする充実の最終話前編となっている。

 初登場の男性が何人か登場し、誰がどんな人物なのか把握する点に於いても気が抜けない。片桐に近づいた新聞記者や、大澤絵里子が付き合っている男性の弟のこと、そして、現場から走り去る車内で「ボス」と声を発した謎の男性。新聞記者は、単なる新聞記者なのかも知れないが、弟と謎の男性については、両者間に繋がりがあるのかどうか。まだまだ正体不明の部分が多く、事件の解明と共にこれら人物と野立の関係、大澤絵里子と付き合っている男性の行方についても後編に期待したいところ。

 最終話のゲストとして、反町隆史さんが出演。台詞は少ないけれども、雰囲気で演じていて、スマートに格好良く出演シーンを決めている。演台から警視総監を連れ出す時の野立との意味深な視線と絡みとカメラワークがとても良かった。後編での活躍が楽しみ。
記事編集 編集
第9話
投稿日 : 2009/06/17 15:48
投稿者 久保田r
参照先
 子どもへの虐待防止に力を入れている大学の心理学教授の切なくも悲しい犯罪。ある夜、アパートの一室で男性が刺殺される。ナイフによる犯行で、何度も遺体を刺している一方で、指紋を拭き取るなどの冷静な行動が見られ、複数人による犯行と見られたが、大澤絵里子は、心理学教授の西名の部屋を度々訪れているうちにあることに気付く。

 冒頭の犯罪シーンの映像の時点から、犯人は少なくとも2人はいるように思わせ、その後のシーンでもすっかり犯人は2人と思い込ませる映像が続くものの、終盤の犯人逮捕のシーンで、まるでどんでん返しのように真犯人の正体と真実が明らかとなり、シナリオの組立ての良さと、心理的不安定さを覚える映像の使用法に思わず(なるほどな…)と頷いてしまう巧妙な仕上がりとなっている。

 犯人役を演じた生瀬勝久さんがとてもよかった。見ているこちら側が何の疑いもなしに騙されてしまいそうなほどの演技力となりきり感があり、また、自身の不幸な過去を突きつけられた後の途方に暮れた姿には深い悲しみが漂っていて心から切なくなった。

 人間の複雑な「心」から生まれた犯罪を描いた今回のストーリー。巧みなシナリオと映像技術も良かったが、それよりも役者の演技に引き込まれた。常に冷静な目で物事を観察する大澤絵里子を演じた天海祐希さんと、子どもの頃に受けた虐待により心に深い傷を負った西名を演じた生瀬勝久さんの演技力が、この事件(ストーリー)を切なく悲しいものとしていた。西名の過去が明かされるシーンでは、堪え切れずに涙がこぼれ落ちた。二人の役者さんの演技力に感動。
記事編集 編集
第8話
投稿日 : 2009/06/09 15:06
投稿者 久保田r
参照先
 クールで男前だが、拳銃を撃てないのが唯一の欠点という片桐琢磨が主人公となっているストーリー。片桐は、3年前、暴力団員を別の人物と誤って射殺。以来、射撃訓練もせずに拳銃を撃つことのできないまま刑事を続けていた。大澤絵里子の部署に、心臓にライフル弾が撃ち込まれた木製の人形が差出人不明で送られて来る。その直後、3年前の事件の関係者が遠距離からライフルで撃たれる事件が発生する。片桐は、チームに迷惑はかけられないと単独捜査に走るが…。

 以前、木元真実が主人公の時は、前後半に分けた2話構成であったが、今回は1話完結で片桐の過去との決別というテーマを描いている。片桐の不幸な過去と、それに絡んだ現在進行形の事件と、一見関係のなさそうな山村さんのプライベートが思わぬ形で一つの線に繋がるという見応えのある内容となっている。

 誤って射殺という重くシリアスな過去を抱えているだけに、片桐の苦悩は相当なもので、片桐一人だけを集中して見ていると、どこまでも深みに落ちて行きそうな気配があるが、それをギリギリの所で通常空間に留めているのが上司である大澤絵里子で、厳しい言葉の中に”お前のいる場所はここだよ”という導きが含まれていて良かった。また、別の意味で山村さんのプライベートが、ドラマの中に明暗を作り出していて、生きるか死ぬかと思い悩む人間と、舞い込んだ幸せに浮かれる人間とが混在しており、一つの社会の縮図が描かれてあるようで、1話完結のドラマとはいえ映画のような見応えのあるシナリオだった。

 小西真奈美さんが良かった。ラスト近くには、目頭が熱くなるほど込み上げて来るものがあった。そして、車の中での大澤絵里子と小野田忠の二人きりの会話のシーンも良かった。
記事編集 編集
第7話
投稿日 : 2009/06/02 14:26
投稿者 久保田r
参照先
 大澤絵里子 vs 女性キャスターの回。スクープカメラマンが亡くなった事件がマスコミに騒がれ、大澤絵里子のチームが再捜査を受け持つことに。折しも報道番組の対談に出演した大澤絵里子は、女性キャスターの高峰に脅迫状が届いていることと腕に包帯が巻かれていることに気付く。カメラマンの死因を突き止めているうちに、思わぬ過去の出来事が捜査線上に浮かび上がる。

 今回は、キャスターが犯人ということで、フジテレビが大活躍。建物のあちらこちらが映し出されたり、実在のキャスターが何人か登場したり、タレントが登場したりと殺人事件の捜査という割にはフジテレビらしいバラエティ色のある中味となっている。

 ドラマの冒頭で、殺人を犯すシーンが流れ、あらかじめ犯人が誰であるか分かった状態でのスタート。そのため、ドラマの目的が犯人捜しではなく、どのように犯人を暴くかという点と大澤絵里子の進退に絞られていて、1時間という枠の中でも事件の顛末を追いかけながら大澤絵里子の人間性をも見ることのできる内容となっている。

 犯人役を演じた富田靖子との1対1のシーンは、迫力があった。共に第一線で働く女性という共通点がありながら、犯人と刑事という決定的な立場の違いから相容れない空気というものが流れていて、ピンと張り詰めた空気があって良かった。天海祐希さんの強い口調の台詞回しには、宝塚時代に培ったものが発揮されているように感じられ、貫禄があった。

 ラストに毎回、大澤絵里子と付き合っているらしい男性の食事のシーンがあるのだが、今回、商社に勤めていると言っていた大澤絵里子の正体が相手に知られてしまった。今後の行方が気になる。
記事編集 編集
第6話
投稿日 : 2009/05/26 15:38
投稿者 久保田r
参照先
 大澤絵里子 vs 女子高生の回。英明女子学院の男性教師が殺害され、捜査の場所が女子高ということで、大澤絵里子のチームが抜擢される。殺害現場で大澤絵里子は、幾つかの疑問点を挙げ、事情聴取の為に英明女子学院へ。そこで、学校一頭の切れる石原由貴と出会い「おばさん」呼ばわりされる。次第に捜査線上に石原由貴が浮かび、任意同行を求める。

 10代 vs 大人という設定ものは、実は私的にあまり興味を持たないのだが、思ったよりも子供に振り回されずに大人を格好よく見せていたので、『BOSS』らしい大人のドラマに仕上がっていると感じた。大澤絵里子が、「おばさん」呼ばわりされてムキになるんじゃないかとか予測していたのだが、子供の発言なんぞ見越した余裕のある行動だったので、なかなかに見応えがあった。シナリオも、テンポのいい会話のやりとりの中に慎重さがあり、最後まできちんと見れる内容だった。そして、ラストには、恋する乙女のちょっとした切ない思いが表れ、しんみりとした雰囲気の締めくくりとなっていた。

 刑事として一皮むけた木元が、前向きにチームのみんなと触れ合い事件と接していたので好印象。やはりこういった人間の成長が描かれてあるとドラマっていいよな…と思う。「しわサイコー!」と言って手を振り上げたシーンと、ロッカーに隠れていた木元のシーンが楽しかった。取調室での野立の渾身のギャグシーンは…ノーコメント(笑)。
記事編集 編集
第5話
投稿日 : 2009/05/18 15:40
投稿者 久保田r
参照先
 木元真実が椅子に縛り付けられている映像が、インターネットで配信される。部下が誘拐されたことで、大澤絵里子は事件の担当から外されそうになるが、犯人からの要求により指揮官となる。犯人はお金を請求するも受け渡しには現れず、代わりに現金が入ったケースを持った刑事の姿がインターネット配信される。大澤絵里子は、時折入る犯人との通信を通して犯人像を探り続ける。木元の命の期限は明朝まで。大きなプレッシャーの中、大澤たちは懸命に犯人を突き止める。

 前話から引き続いてのストーリーの後半。犯人 vs 大澤絵里子を篤と見ることのできる内容となっていて、高い集中力で事件解決に全力を尽くす大澤と、恐ろしく暗い闇を背負った犯人の恐怖感がまざまざと伝わって来る内容となっている。

 脚本の組立てがよく出来ていて、仲間が監禁されているという焦りや、頭が切れる犯人の無表情な怖さ、いつどこで大澤が優位な立場に転ずるのかといった緊張感などがよく表現されてあり、次から次へと出て来る情報をスピーディーかつ印象的に見せているので、見ている側も情報の多量さに混乱することなく集中して見ることのできる見応えのあるドラマとなっている。

 犯人が木元を狙ったのは、特別対策室の刑事ならば世間の注目度が高いという理由だった。また、男性刑事ではなく若い女性刑事の木元を狙ったという点にも犯人の特徴が現れており、今回のストーリーは、犯人と木元の思わぬ共通点がキーポイントとなっている少々切ない思いのする事件の顛末であった。

 犯人役を演じた山田孝之さんが怖い迫力に満ちていた。あまりにも無表情に事を進めて行くので、そのまま冷酷に最後まで行くのかと思ったが、木元に向かって不幸な過去を話すシーンがあり、このシーンで人間味が感じられ、少しホっとした。主役の天海祐希さんを喰ってしまうほどの存在感があった。

 「私は刑事だから」とはっきりと言って犯人の手に手錠をかけた木元真実の今後の成長に期待。
記事編集 編集
第4話
投稿日 : 2009/05/13 17:27
投稿者 久保田r
参照先
 暗闇の中で長髪の男が人形の頭部を撃ち抜く映像からスタート。大澤絵里子のチームは、上層部の命令により子どもたちを集めた会場で防犯劇を演じるが、木元真実が途中で劇を放棄。木元は翌日、大澤たちにメールを送り、出勤拒否をする。そんな中、数年前にリンチ殺人事件を起こした犯人たちが次々と殺されていく。大澤絵里子たちは情報収集に奔走するが、後手後手となり、犯人に迫ることができない。そこへ、木元の家を訪ねた山村が異変に気付き、木元が拉致されたことを知る。

 1話完結スタイルだった3話までと違い、この回は、事件の結末が次回へと持ち越しとなっている。冒頭の息をも詰まるほどのシリアス過ぎる展開は、オチの予感を漂わせつつ、それでも尚、コロっと一転してコミカルな防犯劇に場面が切り替わった時には、思わず笑ってしまった。これも一つの劇中劇ということなのだろうけど、舞台の上で演じている役者の姿は、やはり生き生きしていると感じた。

 この劇の他にも、資料室での大澤絵里子と野立信次郎の”木元をクビにする。いや、ダメだ”の押し問答シーンでも、始めからコメディのノリで演じているので、見るからに愉快で楽しいシーンだった。今回はやけに”木元の私は刑事に向いてない”ネタが長いな、と感じていたら、よもやの2話構成となっていて、こういったコミカルなシーンをこれまでよりも長く見ることが出来るし、大澤絵里子と他のチームとの摩擦や、上層部のあてこすりなどのシーンをいつもよりも多く見ることのできる内容となっている。

 ゲスト犯人役は、山田孝之さん。知力と体力に自信のある犯人役で、無表情に犯罪を重ねていく役を演じている。結末は次回へと持ち越しとなっているので、犯人の正体を含めた様々な謎が宙に浮いたままとなっているが、この犯人が何故、防犯劇を天井から覗いていて始めから木元にターゲットを絞っていたのかの謎についても明らかになることを期待している。
記事編集 編集
第3話
投稿日 : 2009/05/08 13:21
投稿者 久保田r
参照先
 人気女性雑誌の読者モデルが次々と襲われる連続暴行事件を通して真の敵を暴くストーリー。独身女性をターゲットとした雑誌「Episode」の読者モデルが、相次いで暴行される。大澤絵里子は、女性の敵は絶対に捕まえると意気込んで捜査を開始。入院中の被害者のもとへ部下を張り込ませ、手がかりを探る。そこへ、犯人が自殺したとの一報が入り、後味の悪い結末を迎えたように思えたが…。

 連続婦女暴行という全女性の敵となる犯罪を描きながら、真の敵は誰であるか?を巧みに描いている見応えのある内容。犯人の恐ろしいまでの暴力に訴えた卑劣な犯罪のその裏で、真の敵の思惑が潜んでいるのをチームのBOSSの大澤絵里子が冷静に観察し、急転直下で事件の真相へと迫る。事件の真の敵と並行して部署内での人間関係も描き、一人一人が持っているコンプレックスを描いている人間味の感じられる内容となっている。

 「女の敵は女」とはよく言ったもので、このキーワードがそこかしこで効力を発揮しており、楽しみながら見ることのできる展開となっている。大澤絵里子の、女だてらにチームのBOSSであるという上に立つ者の辛い立場、女だからこそ女に対する観察の鋭さといったものがポイントとなっていて、逆境をバネに意志を貫き通す姿が描かれている。また、途中まではストーリーの内容が底の浅い上っ面だけのように見せておきながら、ラストで大澤絵里子 vs 真の敵のシーンで、すっきりと納得のいく結末が用意されてあるところが心憎い。

 少しずつ、登場人物たちの人間性が見えてきて良い感じになってきている。個性の強いキャラクターを持つ彼らが、組織の中でどのようにチームを形成していくのかが楽しみとなって来た。
記事編集 編集
第2話
投稿日 : 2009/05/01 14:05
投稿者 久保田r
参照先
 体にナイフが刺さっている衝撃的な映像の後、大澤絵里子の射撃練習のシーンからスタート。インターネットの掲示板へ「神」を名乗る者が「処刑した」との書き込みがあり、大澤達は色めき立って捜査に乗り出すが、事実は、消防無線を傍受した若者が警察の到着前に現場へ行き、事故死した遺体の写真を撮ったものだった。しかし、その後「神」を崇拝する者が「神」となり殺人を実行。大澤絵里子は、自ら囮となって大規模な包囲網を敷く。

 インターネットの闇の部分の特性を描いているストーリーで、インターネット上で生まれた「神」が「神」を作り出し、殺人を犯してしまうというもの。現代社会の恐怖が描かれてあり、その事件と絡めて大澤絵里子と部下たちの絡みも描かれている。

 特異性のある事件と平行して個性の強い部下達のことが描かれているので、事件のみに集中して見ることのできるドラマでもないし、かと言って人間ドラマに重点を置いているわけでもなく、「事件」と「人間」の二つを平行して見るような感じ。刑事ドラマというのは、もともとそういうものなのかも知れないが、事件を通して人の成長を描くといった流れではなくて、事件の解決に人間性は深く入り込まず、現代的なドライな人間関係と、チームで事件解決に当たることの二つが描かれているような感じ。

 まだ2話目であるので、方向性が定まっていない感じを見受けつつ、取り敢えずは個性の強いキャラクター達の謎が少しずつ見えて来て、好奇心をくすぐっているような段階。どのシーンも格好よいポーズで決めているので、ある種ヒーロー物のような大仰さを感じつつ、でもそれがドラマのリズムを作っており、今後どのようにまとまっていくのかが見どころ。
記事編集 編集
第1話
投稿日 : 2009/04/24 15:17
投稿者 久保田r
参照先
 春の新ドラマなぞこれっぽちも情報収集していなかったある日、たまたま見かけた番宣CMでいきなり目を奪われ(これは面白そう!)と直感したドラマ。CMの吸引力も然ることながら、何と言ってもキャストの良さがピカイチ。天海祐希さん、竹野内豊さんという美男美女をセンターに、いわゆるイケメンと綺麗なおねえさんと味のある俳優がバランスよく揃っている。これならば、ちょっとぐらい気の合わない脚本でもストーリーの途中で放り出すことなく見ることができると思ったし、なによりも、CMで見た天海祐希さんと武田鉄矢さんのやりとりが気になって、これは見るしかなかろうといそいそとビデオに録画して見た次第。

 ドラマを見た感想を一言で表すと、やはり「面白い!」。初っ端の天海祐希さんと竹野内豊さんが登場するシーンでは、大人の色気と気の置けない仲の良さが上手くブレンドされていて良かったし、次々と登場する「警視庁捜査一課特別犯罪対策室」のメンバー達もなかなかの個性揃いで、先が思いやられるわこれからが楽しみだわで、彼らの今後の変化と活躍が楽しみな第1話となっている。

 内容も、丁寧に描けば2時間にもなりそうなくらい濃いものをスパッスパッと小気味好く切ってスピード感を落とさずに展開しているので、ストーリーを追うだけでも結構な刺激。そこへプラスして、事件のインパクトが強く、今回は「ベスト爆弾による焼死」という、想像するだけで目を覆いたくなるような凄まじい殺人事件が起こっており、主人公の大澤絵里子と野立信次郎の目の前で爆死するというシーンは、夜10時台のドラマとはいえ、ちとやり過ぎではないかと思うくらい、刺激に溢れ衝撃的な内容であった。

 そういった映像的に派手なシーンを盛り込みつつ、主人公の大澤絵里子は、女性であるというだけで被る様々なセクハラとパワハラに対して孤高に挑んでいく。逆境に立ち向かう芯の強さがあり、見事成果を収めた時には爽快感さえ感じるほど。何が彼女を強く支えているかなど、今後そういった点が描かれていくと更に奥行きが増すように思う。

 犯人役の武田鉄矢さんとのやりとりは、期待通り見応えがあった。どこかでドンデン返しがある筈と分かりつつも、ギリギリまで引っ張られ、天海祐希さんの演技に引き込まれ、見ている側も危うく騙されそうになるほど。

 毎回、犯人役のゲスト出演があるのだろうか。その点も楽しみ。今回、印象に残った台詞を一つ。味方をも騙し、取り調べに勝利した大澤絵里子を讃えた台詞の筈が…。野立信次郎の台詞。「さすがだな。あいつを抜擢した、俺」
記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -