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「プラネットアース」
投稿日 : 2008/10/10 16:09
投稿者 久保田r
参照先
日本のNHK、イギリスのBBC、アメリカのディスカバリーチャンネルの共同により5年の歳月をかけて制作されたハイビジョン映像による自然ドキュメンタリー。全11シリーズ。2006年5月〜2007年2月にかけて「NHKスペシャル」にて放送。

<スタッフ>
音楽:ジョージ・フェントン
日本語版ナビゲーター:緒形拳、上田早苗アナウンサー
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最終集 青い砂漠 外洋と深海
投稿日 : 2009/09/17 15:54
投稿者 久保田r
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 地球の表面の7割を占める海のほとんどは、陸から遠く離れた外洋。外洋は、陸に近い栄養豊富な海と違い、生き物の姿が少なく、また食べ物も少ないことから「海の砂漠」と言われている。生き物たちは、獲物を求めて大海原を泳ぎ続ける。

 メジロザメの仲間のヨゴレは、ブリモドキをお伴に従え、敏感な嗅覚を活かして外洋をさすらって生きている。イルカは、仲間同士で力を合わせて始めに魚の群れの下に潜り込み動きをブロック。次に魚の群れを海面へと追い込んで狩りをする。哺乳類の中で最も潜水能力のあるマッコウクジラは、1時間以上も潜水が可能。1000m〜3000mも潜る。

 外洋よりも過酷な環境なのが、深海。高い水圧と太陽の光も届かない深海にも生き物がいる。有人潜水艇として世界で最も深く潜ることのできる「しんかい6500」に乗り込み、カメラは深海へと進む。水深200m〜1000mは中層と呼ばれ、真っ暗で遮るものが何もなく、まるで宇宙のよう。深海の生き物には透き通った体を持つものが多く、体は液体で満たされており、そのため高い水圧でも潰れることがない。敵を脅かしたり獲物を引きつけるために発光するものが多い。他のクラゲを襲うカッパクラゲや、泳ぐナマコの仲間ユメナマコ。イカとタコの共通の祖先と言われているコウモリダコなどがいる。

 海底に到着。多くは泥。時おり死んだ魚が落ちてくると、深海の魚たちがこぞって食べ尽くす。リンや窒素が溜まり、海山を伝って海面へと運ばれ、肥沃な海となる。海洋島は、海山の頂上。長さ6万5千キロもある地球海嶺の山脈が噴火し、海上へと顔を出したものが海洋島。海底には、マグマで熱せられた200度以上もの熱水を噴出する塔があり、硫化水素を噴出している。有毒な硫化水素からエネルギーを取って生きる特殊なバクテリアが存在し、そのバクテリアを食べるためにゴエモンコシオリエビなどが群がって生きている。太陽の恵みを受けることのできない深海で、地球内部から沸き出すエネルギーにより独自の生態系が築かれている。

 最後に、かつて30万頭も生存していたとされるシロナガスクジラが現在では3%にまで数が減少しているという事実。地球環境の変化により、クジラの食べ物のオキアミが減ったため。極地から熱帯まで。この美しい地球を守っていくのは、誰でもない私たち自身。
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第10集 森林 命めぐる四季
投稿日 : 2009/08/20 17:57
投稿者 久保田r
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 地球の陸地の1/3を占める森林の特集。森林は、熱帯〜亜寒帯まで広がり、そこに住む動物たちを守り育てている。

 北緯55°。ツンドラに広がる亜寒帯針葉樹林はタイガと呼ばれ、数少ない生き物たちを支えている。太陽の光を受けてキラキラと雪が反射する景色の中に動物たちの足跡が刻まれてあり、動きを知ることができる。タイガでは、1年のうちほんの短い期間しか木が成長しないため、木の高さはおおよそ20〜30cm。ヘラジカは、消化によくない針葉樹の葉を特別に食べる動物。

 カリフォルニア州の森では、世界で最も背の高い木のNo.1〜3までを有している。針葉樹のセンペルセコイアは、150mを超える巨木。近くには、樹齢4000年以上と言われるイガゴヨウの木がある。

 南半球には、2億年前の木の面影を残すチリマツ(針葉樹)の森が広がっている。その森に生きる動物には、肩まで40cmほどしかない世界一小さなシカのプーズーや、蛾を食べるヤマネコの仲間のコドコドなどがいる。

 落葉広葉樹林の森には、多種多様な動物たちが生息。オシドリは、木のうろの中で産卵し、孵化するとたった1日で巣立ち。母鳥は、地上から鳴いて呼びかけ、ヒナ鳥たちは、高い木の上から次々と大ジャンプ。地面に広がる落ち葉がクッションの役目をし、ヒナ鳥たちはジャンプの余韻も醒めやらぬうちに水辺へと移動。このヒナ鳥たちの小さな体の大きなジャンプが見どころ。

 インディアナ州の森では、17年ゼミの一大スペクタクルが展開。17年に一度、一斉に地中から這い出て来て何億匹ものセミが一斉に羽化。森一面がセミに覆われる。卵を木に産みつけた後、ほんの数日でセミの一生は終わりを告げ、地面へと落下。森の養分となる。この森の木の年輪は、17年に一度目覚ましい成長を遂げている。

 メキシコの森、オヤメルの森には、越冬のために数億匹の蝶が集まり、不思議な光景を繰り広げる。森に太陽の光が射し込んだ頃、蝶たちは一斉に活動を開始し、森の中を縦横無尽に飛び交う様は圧巻。緒形拳さんの体に数匹の蝶がとまるほど。

 ロシアの森には、絶滅が危ぶまれている動物たちが生息。中でもアムールヒョウは、推定40匹という絶滅の危機に直面している。保護活動は20年前より行われているが、一度失った生態系を取り戻すのは困難であることを示している。

 熱帯のマダガスカルにあるバオバブの森では、バオバブの木が年に一度、雨季の夜に開花。バナナのようなツボミが次々と開き、30cmほどの大きな花を咲かせる。

 森は、生き物たちを守り、育ててくれるゆりかごのような存在。
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第9集 ジャングル 緑の魔境
投稿日 : 2009/07/30 14:35
投稿者 久保田r
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 地球全体の陸地のわずか7%しかないジャングルには、150万種の生き物がおり、地球の生き物のおよそ半分が息づいている。年間、4000ミリを超す雨が降り、そのほとんどは、ジャングルの植物から発した水蒸気が降らせたもの。地面は、湿度100%にもなり、100万種の菌類が、温帯のジャングルの倍の速度で成長し、ジャングルに生える巨木を支えている。

 パプアニューギニアのジャングルにいるゴクラクチョウの仲間は、メスにプロポーズするためにオスが個々にユニークなダンスを披露。アメリカ大陸のジャングルには、50種を超えるサルがおり、大きなイチジクの木にひっきりなしに訪れては食料を確保する。アフリカ大陸中央部にあるジャングルには道があり、辿って行くと、「バイ」と呼ばれるぽっかりと大きな広場に出る。そこにはゾウが定期的に集い、ミネラル豊富な泥を確保している。

 地面に届く日光は、背の高い木の枝葉に阻まれほんの2%。高い木の上は、「林冠(りんかん)」と呼ばれ、新発見の宝庫となっている。高い木の枝に積もった落ち葉を地面代わりとして生息する着生植物も多く、風が通り抜ける林冠部は、地面とは異なる環境となっている。

 ジャングルの中は見通しが悪いため、朝から昼まで、そして夕方になると鳥や虫や動物たちの声が響き渡る。夜には、様々な種類のカエルの大合唱が。地面から地上70メートルの林冠まで。ジャングルには、多種多様な生命が息づいている。
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第8集 極地 氷の世界
投稿日 : 2009/07/17 14:09
投稿者 久保田r
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 南極と北極の極寒の極地を生き抜く命の特集。どちらも過酷な自然環境の中で懸命に健気に生き抜き、命を繋いで行く動物たちの生態を映し出している。

 地球の氷の90%を占める南極では、海の氷が溶け出す春〜夏にかけて様々な動物たちが繁殖のために訪れる。氷が溶けた海岸の岩場にはヒゲペンギンの集団繁殖地があり、山の頂上だけ岩場が見える「ヌナターク」と呼ばれる場所には、ユキドリが子育てのために飛来して来る。海では、夏に大発生するオキアミを求めてザトウクジラが現れ、チームプレーでオキアミを海面に追い込んで食する。冬になると、多くの動物たちが南極を離れる中、反対に南極の奥地に向かって歩き出す集団が現れる。それは、繁殖のために集まるコウテイペンギンの群れ。

 北極は、周囲を大陸に囲まれた海。4万羽のホンケワタガモが、凍った海にぽっかりと空いた穴「ポリニア」を目がけて飛来。流れが強く凍ることのない海の底にある二枚貝が主食。ジャコウウシは、氷に穴を開けてその下にある草を食べて過ごす。そのジャコウウシが開けた穴は、ユキウサギやライチョウなども利用。出産を終えたばかりのジャコウウシは、オオカミが近寄って来ると見晴らしの良い高台へと移動して子どもたちを守る。ホッキョクグマは、海に張った氷の上で狩りをするのが通常だが、地球の温暖化が進み、年々狩りがし難くなり、絶滅が心配されている。空腹に絶えかねて陸上にいるセイウチに狩りを仕掛けるが、体重1トンもあるセイウチに叶う筈もなく失敗に終わる。北極は、地球で最も温暖化の影響を受けやすい敏感な場所。

 南極の地で産卵を終えたコウテイペンギンのメスは、卵をオスに渡して海へと出発。数ヶ月の旅に出る。オスは、マイナス60度にもなる南極の冬を、集団で身を寄せ合う「ハドル」を形成してじっと寒さを凌ぐ。春になり、食料を蓄えたメスが戻って来て、子育てはバトンタッチ。オスは、海へと出発する。
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第7集 ひしめく生命
投稿日 : 2009/07/08 13:37
投稿者 久保田r
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 地球の7割を占めている海のほんの8%ほどしかない沿岸にスポットを当てた特集。冒頭に求愛の歌─ラブ・ソング─を歌うザトウクジラが映しだされ、やがて熱帯の海で出産をしたザトウクジラの母子が映しだされる。ザトウクジラは、天敵の少ない熱帯の海で出産し、5ケ月に渡って母乳のみで子育てをする。どこまでも澄んだ美しい熱帯の海は、クジラの食べ物がなく、母クジラは、子クジラが大きくなってから食べ物を求めて極北の海へと旅をする。

 海に最も栄養があるのは沿岸部で、陸から運ばれて来る栄養分を含んだ風に太陽の光が組み合わさり、季節の移り変わりに合わせて植物プランクトンが発生。植物プランクトンを食べ物とする動物プランクトンが発生し、動物プランクトンを求めて小さな魚が群れをなし、大きな魚は小さな魚を求めて沿岸部へと集まる。この連鎖により、沿岸部の海は豊かさを保っている。

 太陽の光が届く沿岸の海では、色鮮やかな海中景色が広がっており、グレートバリアリーフでは長さ2千kmにも及ぶサンゴ礁が広がっている。その規模は、世界最大級。このサンゴ礁で生きるエラブウミヘビは、なんと群れで狩りをし、またそのおこぼれを狙う魚までもが群れとなり、共同で狩りをするという珍しい光景が見られる。別の沿岸では、イルカがスピードを上げ、浅瀬に追い込んだ魚を捕えるという高度な技を披露。また別の沿岸では、1日に50cm成長するジャイアントケルプの茎を食い尽くすウニの圧倒的な食欲が映しだされている。

 そして何と言っても見所なのが、ホオジロザメとオットセイのバトル。1秒間を60倍の長さで撮影することのできるハイスピードカメラで撮った両者の攻防戦は、海中で繰り広げられる格闘技のよう。鋭い牙を見せてハイジャンプするホオジロザメの迫力が漲り、緊張感のある映像。

 子クジラと共に旅を続け、極北のアリューシャ列島の海にやって来た母クジラは、次の1年を乗り切るためにここで1日に3万トンものオキアミを食べて脂肪を蓄える。やがて子クジラは、巣立ちをし、単体で再び熱帯の海へと向かう。生命の源がひしめく海の命を繋ぐドキュメンタリー。
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第6集 草原 命せめぎあう大地
投稿日 : 2009/07/06 13:06
投稿者 久保田r
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 地球の陸地のおよそ4分の1を占めている草原の特集。草原は、陸上で生きる動物たちの命を支え続けていて、広い大地を覆うように生えている草は、イネの仲間が中心。動物たちに食べられてもすぐにまた真っすぐに伸びるイネ科の草のおかげで、多くの動物たちは命を支えられている。

 中央アジアのモンゴルに広がるステップと呼ばれる草原では、通常は広い草原を方々に散って行動しているモウコガゼルが、年に一度出産の時期に決まった場所に移動し、集団で子育てをする。高い木がなく、身を隠す場所のない草原では、集団で監視することで危険を回避する。

 アフリカの草原、サバンナでは、空を覆い尽くすほどの大量のコウヨウチョウが、地面に生えた草を食べて生きている。その数は、なんと15億。地球で最も数の多い鳥。飛んでいる姿を捉えた映像は、まるでTV画面に広がる砂の嵐のよう。

 カナダ北極圏に広がるツンドラでは、短い夏の間に命のドラマが繰り広げられる。夏になるとオーストラリアと同じくらいの大地が現れ、一斉に生えた草がそこに住む動物たちの命を支える。3ケ月かけて4000kmを旅してきたハクガン。ホッキョクギツネは、ハクガンの卵とヒナを狙って子育てをし、タイリクオオカミは、1日に50kmをも移動するカリブーの群れを追い求める。

 世界で最も高い位置にある平原のチベット高原の標高は、4000m。ヒマラヤ山脈に阻まれているため、常に乾燥しており、生えている草も少ないが、ここにも動物たちが暮らしており、中でもこれまでにほとんど撮影されていないチベットスナギツネの撮影に成功している。

 今回の撮影で圧巻なのは、インドの草原で深夜に繰り広げられたゾウとライオンの攻防。乾季に、数少ない水飲み場を求めて移動して来たゾウの群れとライオンの群れの小競り合いから発展してやがて狩りに。近赤外線カメラを使用して撮影された貴重な映像。
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第5集 高山 天空の闘い
投稿日 : 2009/04/13 13:24
投稿者 久保田r
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 地球内部の活動によってプレートが動き大陸と大陸がぶつかって出来た山脈にスポットを当てた内容。気温は、およそマイナス30度。酸素が極端に薄い高山に生きる動物たちの生態が映しだされている。

 高山の天気は非常に変わりやすく、アンデス山脈の南に位置するパタゴニアでは、なんと真夏にも関わらず雪が降る。”一日のうちに四季が巡る”と言われているほど天気の移り変わりが激しく、そこに住む生き物たちは、じっと耐えてやり過ごす。

 ロッキー山脈の急斜面には、ヒグマの親子の姿が現れ、食べ物を求めて移動を始める。ヒグマは、大きな敵から身を守るために雪深い急斜面を選んで出産。暖かくなった頃に移動を始めるが、この時季は雪崩が多く、ロッキー山脈では毎年数万回の雪崩が発生。そのスピードは、時速300kmにも及ぶ。

 地球内部の活動を見ることができるダナキル窪地では、火山活動が100年も続いており、何kmにも渡る大地の裂け目には、地上のものとは思えないほどの変わった景色が広がっている。

 カラコルム山脈では、ユキヒョウの姿が撮影されている。野生のユキヒョウの撮影は世界初。太くて長い尾でバランスを取りながら、断崖絶壁を駆け下りてしなやかに狩りをする姿は、厳しい自然環境を生き抜く美しさまでもが表れていた。

 世界最高峰の高さ8000mを誇るヒマラヤ山脈では、越冬の地を目指して南に向かって飛ぶアネハヅルの姿が大空を背景に撮影されている。頂上付近の強風を避けるため、8000mよりも遥か上空を飛ぶアネハヅルの姿は、優雅というよりも巨大な障害を体を張って越えていく懸命さに溢れている。

 高山に住む動物の種類は少ないが、少ない中にも生きるための闘いが繰り広げられていいて、それは、自然環境であったり、肉食動物であったり。簡単には人間が入り込めない高山という場所での生命のドラマが 全編に渡って映しだされている。
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第4集 乾きの大地を生きぬく
投稿日 : 2008/12/27 17:24
投稿者 久保田r
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 陸地のおよそ3割を占めるという「砂漠」の特集。砂漠は、地球上で最も熱い熱帯の赤道付近ではなく、赤道で発生した熱い空気が吹き込む北緯・南緯20度〜30度に存在している。風が大量の砂を巻き上げ、運び込み、砂丘や岩の彫刻などの自然のアートを作り出し、風速20Mにも及ぶ砂嵐は、砂を数千メートルも巻き上げ、吹き荒れ、宇宙からもその凄まじさが観測できるほど。不毛の大地「砂漠」に生きる動植物の生態が映し出されている。

 見ているだけで喉に乾きを覚えるほどの砂漠の映像だが、よく見ると砂の大地にサボテンやほんの少数の草木が生えていて、その植物のおかげで動物たちに水が行き渡っていることがわかる。サボテンの蕾みを食べて水分を摂ったり、朝方に大量の霧が発生し、その水分がサボテンや植物の周囲にまとわりついてその水を吸ったり、最も北に位置するゴビ砂漠では、冬になると雪が降りラクダは雪を食べて水分を摂ったり、また別の砂漠では、山岳地帯に降った雨が干上がった川に流れ込んで束の間の草原が広がったりと、一口に砂漠と言っても水を巡って大小様々な変化が起こっていることがわかる。

 見所は、なんといってもサハラ砂漠での砂嵐を捕えた映像。迫り来る砂嵐の迫力が凄まじい。砂嵐の中は、一面、砂が吹き荒れるオレンジ一色。そして、エンゲティ国立公園でのヌビアアイベックスのオス同士の戦いも見所。メスを巡ってオス同士が角をぶつけ合って戦う様子は、命を賭けているだけあって迫力満点。この戦いに勝つと、オスは数頭のメスを従えて水辺へと行くことが許され、生きることの真剣勝負を見ることができる。
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第3集 洞窟 未踏の地下世界
投稿日 : 2008/12/15 16:41
投稿者 久保田r
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 地球に存在する地下奥深く広がる洞窟にカメラが入り込んでの撮影。太陽の光が差し込まない永遠の闇の中を撮影するカメラは、NHKが開発した超高感度ハイビジョンカメラ。このカメラを駆使し、暗闇に息づく生物とその様子を映し出している。

 先ずは、冒頭の大きな穴に向かってダイブする男性の姿に驚かされる。岩を蹴り飛び、真っ暗な穴に向かって落ちて行く男性の姿は、一人また一人と増えていく。ここは、メキシコにあるゴロンドリナス洞窟で、深さはなんと400m。地球最大級の洞窟。東京タワーがすっぽりと入ってしまう巨大な穴空間となっており、ダイブした男性たち──撮影スタッフたちは、次々とパラシュートを開いて優雅に舞い降りる。

 地球にある洞窟のほとんどは、石灰岩で出来ており、数千年規模の長い時間をかけて雨により削られてできたもの。雨の雫は洞窟の中へと染み込み、鍾乳石を作り出し、落ちた雫は石筍を作り出し、二つが出会って石柱を作り出す──まさに自然が作り出すアート。

 光のない洞窟にもここでしか存在しない生物が独特の進化を遂げて生き続けている。グローワームと呼ばれるヒカリバエの幼虫は、粘液の糸を垂らし、自ら発光して寄って来た虫を捕らえる。洞窟の天井で無数に光るグローワームの光は、星空のような輝きを放ち、ここが洞窟の中であることを忘れるほどの美しさ。他にも何百万匹といるコウモリのフンに寄生する1cmほどの大きさの無数のゴキブリや、目が退化した魚やサンショウウオ、硫化水素ガスの吹き出る水の中で生きる魚やバクテリアなどなど通常の地上では見られない珍しい生き物たちがいる。

 メキシコのユカタン半島にある水で覆われた水中洞窟では、比重の重い海水と軽い淡水が上下に重なっている所があり、不思議な美しさ。アメリカのレチュギヤ洞窟は、雨ではなく硫酸によって出来た洞窟で、中にあるのは光を当てると見事に輝く夥しい数の結晶。奇跡とも言える数々の洞窟の神秘に触れられる内容となっている。
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第2集 淡水に命あふれる
投稿日 : 2008/10/17 17:37
投稿者 久保田r
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 「水」は、生物が生きていく上で最も必要不可欠なものであり、人体を作り出す60〜70%が水であり、その内のほんの何%かでも汗などで失われると喉に乾きを覚える。「水」は、すべての生命の源であり、かけがえのないもの。第2集は、海水が蒸発して雲となり高い山の壁に当たって雨となり、降り注いだ「水」が川の流れとなって上流から中流、下流へと旅を続けて海に注ぎ込むまでをカメラで追っている。

 絶え間なく流れ続ける川。すなわち陸上を流れている「水」は、地球上を占めている「水」のほんの0.01%でしかないという事実に驚かされる。日本にも大きな川はあるが、地球上には対岸が見えないほどの大河が幾つも存在し、絶えず「水」が流れているが、それらの川に流れる「水」が全体の0.01%という事実には、信じられないほどの驚きがある。全ての生物が、その0.01%の「水」の恩恵を受け、依存し、今日まで生きているという事実は、「水」のありがたみにつくづくと感謝する具体的な数字であると思う。

 今回もカメラは、空と陸と水中から抜群のショットを撮影している。高い山で生まれた水が流れ落ちる滝の映像では、南米ベネズエラにある「エンジェルフォール」を空からドラマチックに撮影している。およそ1kmほどもある落差の為に「水」が地面に到達する前に飛散してしまうという圧巻さが見事。清らかな水の飛沫と虹のコントラストが美しい。陸からは、大移動の途中で川で水を飲んでいる牛の仲間、ヌーに襲いかかるワニの迫力ある映像。気配を殺して接近し、ほんの一瞬でヌーに襲いかかって水に引きずりこむ様は、まさに恐怖。水中では、ピラニアの群れがあっという間に食い尽くす様子が撮影され、獰猛な魚として名高いピラニアの生態が間近でまざまざと撮影されている。

 陸上を流れるほんの0.01%の「水」の旅物語。それは、陸上に生きる生物の命の物語。
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第1集 生きている地球
投稿日 : 2008/10/10 16:10
投稿者 久保田r
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 シリーズ最初の内容は、地球全体の自然の営み。地軸が23.4度傾いていることで季節の移り変わりがある地球の自然を、北極・南極〜熱帯にかけて色鮮やかに映し取っている。

 南極の冬の太陽の昇らない凍てつく夜の氷の世界を、身を寄せ合って寒さをしのぎながら卵を温め続けるコウテイペンギンの姿や、反対に北極の夏の太陽の沈まない冷たく明るい世界を、子育てをしながら食料を求めて移動する北極グマ。ツンドラ地帯の地球環境に影響を及ぼすほどの広さの針葉樹の森の姿と広葉樹の森に生きる動物の生態。豊かに咲き誇る日本の桜の花の姿と、鬱蒼と茂る熱帯の植物の中で求愛のダンスを踊る鳥の姿。産卵のために集まったオットセイに襲いかかるホオジロザメの迫力のある姿と、そして、水を求めて砂漠地帯を何千kmと移動する象の群れ。──地球上の様々な場所で生きる植物と動物の姿が、大胆且つ繊細に鮮明に写し出されている。

 自然を写した映像とナレーションのみというシンプルな構成が功を奏していて、落ち着いた語りのナレーションを耳にしながら、美しい映像に見入ったまま最後まで見ることのできる内容となっている。撮影は、主に陸と空から。ヘリコプターの先端に最新の技術でカメラが取り付けられ、空撮ながら全く揺れのない安定した映像が撮影されている。映像の編集も見事で、花が満開になるシーンや雲の流れなど、時間のかかるシーンも不自然にならぬよう配慮された早送りの映像で繋いであり、全体のバランスが取れた見事な映像美となっている。

 太陽の恵みと地軸の傾きにより生まれている地球上のすべての生命の営み。そのドラマを感動体験できる内容。一度見始めると引き込まれること間違いなし。
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