2007年6月23日（土）23:00〜 BS2

＜曲順＞
（1）今宵の月のように
（2）歌舞伎町の女王
（3）ハナミズキ
　　　　　〜コメント：作家　江國香織〜
（4）くるみ
（5）Swallowtail Butterfly 〜あいのうた
　　　　　〜コメント：マルチライター　伊丹由宇〜
（6）色彩のブルース
　　　　　〜コメント：ポカスカジャン　大久保ノブオ〜
（7）すばらしい日々
（8）レイン
　　　　　〜コメント：漫画家　 萩尾望都／音楽評論家　富澤一誠〜
（9）マドモアゼル・ブルース
（10）野獣
（11）ブルー・シティ
（12）三つ数えろ
　　　　　〜コメント：m.c.A・T〜
（13）冷血（コールド・ブラッド）
（14）風の中の火のように
　　　　　〜コメント：俳優　高橋克実〜
（15）漂泊者（アウトロー）
（16）きんぽうげ
（17）HERO（ヒーローになる時、それは今）

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　間に著名人のコメントを挟みながら、「20ストーリーズ」というタイトルなんだけど時間の都合からか17曲収録となっている甲斐よしひろさんのライブ。甲斐さんは、割とトークが面白い人なのだが、その当の本人のMCすらもスパッとカットした歌中心の構成は、それが本人の希望なのかはたまたホントに時間の都合からなのか、真意のほどは分からないけれどもともかく真剣に歌っている姿のみを映し出したこのライブは、男らしい甲斐さんの格好良さを十分に伝えていると思う。

　（1）〜（7）までは、新作アルバム「10 Stories」から。（9）「マドモアゼル・ブルース」は、何と甲斐さんの初めてのカバー・アルバム「翼あるもの」から。残りの曲は全部、甲斐さんの曲という構成。全体的に「10 Stories」を意識した選曲となっていて、甲斐さんの曲もドラマの主題歌やCMソングでヒットした曲、他アーティストに提供した曲などのストーリー性の高い歌詞の曲が選曲されていて、有名どころの曲で占められている。ライブのコンセプトに沿った選曲だと思うのでこのようになったと思うが、でも昔からの甲斐さんのファンには少々物足りない内容かも知れない。

　これらの演奏された曲の中で意外性があって嬉しかったのは、（9）「マドモアゼル・ブルース」と、（12）「三つ数えろ」の2曲。まさか「翼あるもの」の中の曲を歌うとは思わなかったので、この曲が流れて来た時には驚いた。この曲は、ザ・ジャガーズのヒット曲。終盤の「マドモアゼル　マドモアゼル　マドモアゼル　ブルース〜♪」と盛り上がるところが甲斐さんの声と合っている。

　「三つ数えろ」は、私的にライブで聞きたい曲に挙げている曲なので、今回聞くことができて嬉しかった。この曲の歌詞は、甲斐さんの卓越した歌詞のセンスが光っていてお気に入りの曲。どんなに年齢を重ねてもこの曲を歌う時の声の伸びが変わらないのが嬉しい。

　ライブのメインである「10 Stories」からの7曲は、厳しいようだがいささかキツイ感じがした。歌詞もメロディーのキーも甲斐さんにピッタリと合ったものではないので、ライブで聞くには少々キツい感じがしたのだが、ステージ・パフォーマンスはさすがだった。甲斐さんの歌う「10 Stories」の世界が広がっていた。だが、ステージの前半は少々緊張していたのか、後半になるにつれ自分の曲を歌っている時に微笑が浮かんでいたのが印象的だった。

　番組のエンディングは、「くるみ」のプロモーション・ビデオ。

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