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「古畑任三郎 ファイナル」
投稿日 : 2006/06/06 14:04
投稿者 久保田r
参照先
2006年1月3日、4日、5日 三夜連続放送

<スタッフ>
脚本:三谷幸喜
企画:石原隆
プロデューサー:関口静夫、柳川由起子
音楽:本間勇輔
演出:河野圭太
制作:フジテレビ、共同テレビ

<出演>
田村正和、西村雅彦、石井正則、他

<ゲスト>
第1夜「今、蘇る死」 藤原竜也/石坂浩二
第2夜「フェアな殺人者」 イチロー
第3夜「ラスト・ダンス」 松嶋菜々子
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第3夜「ラスト・ダンス」
投稿日 : 2006/06/06 14:05
投稿者 久保田r
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 主演、松嶋菜々子の為のドラマと感じた。ドラマの中で松嶋菜々子は一人二役の双子の姉妹を演じていて、姉が妹を殺して妹に成り済ますという言わば自分殺しの殺人事件を犯している。この姉の役も妹の役も性格の違いを上手く演じ分けているので、女優・松嶋菜々子の器用さが窺えた。

 ストーリーの展開も読め、謎を解くヒントの鍵も始めから省略なく見せているので、見ている側にも騙しがなくドラマの行方に集中出来る内容だった。事件のアリバイに古畑が利用されたので、同時進行的に古畑の視点から事の経緯を捉えることも出来たし、古畑と犯人のやり取りにも不必要なドキドキ感がなかった。妹に成り済ました姉が古畑に逮捕されるまでどう過すのか。その行動に集中出来るストーリーだった。

 シリーズが今話で最終の為か打ち上げ的雰囲気の演出となっていて、劇中劇の打ち上げに古畑が参加するなど、シリーズとしてのエンディングの空気を爽やかにドラマの中に織り込んでいる。これで最後かと思うと心から惜しい限りだが、またいつの日か再会出来る日を願って、それまで古畑が健勝であることを一ファンとして願っている。それまでお元気で──古畑さん。
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第2夜「フェアな殺人者」
投稿日 : 2006/06/06 14:05
投稿者 久保田r
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 殺人を犯すこと自体が社会的にアンフェアなことだと思うが、それを言っては、折角のスペシャルゲストが出演するこの特別なストーリーが成り立たないので、そこのところは横に置いておくとして、今回の殺人事件の犯人は、メジャーリーグで活躍するイチロー選手が犯人という誠にスペシャルな内容。

 イチロー選手が出演するにあたって、役名は当初「ハチロー」という名前だったと、ドラマの終盤に古畑が明かしている。古畑は、毎回ドラマの冒頭と犯人逮捕の寸前に現れて、事件の犯人についてコメントを述べるシーンがあるのだが、今回は2回とも「イチロー選手がイチロー選手を演じたいと仰った」と実際のイチロー選手とドラマのイチロー選手は別人であることを念押しした。確かに現実世界がそのままスライドしている今回のドラマの設定は、誤解を招きかねない。イチロー選手はよく承諾したと思うし、よく出演したと思う。メージャーリーグ仕込みのエンターテイナー性が光っている。

 さて、ドラマの中のフェアな殺人者”イチロー”は、使えるものは有効に使って完全犯罪を仕掛けたが、現場から離れる時に故意に助手席のシートにホテルのマッチを置いて行き、フェアに警察に対して勝負を挑んだ。それを受けて立ったのが古畑で、古畑は片側だけが湿っているマッチの箱から”イチロー”のところへと事情聴取へと向かう。この時の会話から既に古畑は”イチロー”が怪しいと気づいており、その後どう殺人が行われたのか”イチロー”と彼の兄、向島を追いつめる作業となる。

 イチロー選手の演技力は、やはり拙さが窺えたが、それでもしっかり役柄に入り込んだ役者としての姿勢が見えた。現実のイチロー選手とダブって見えたのはドラマの設定上効果的だったし、あのイチロー選手がここまで芝居が出来たのかと新発見の連続でもあった。「古畑任三郎 ファイナル」というイベント的な設定の今話ではあったが、お祭り的雰囲気だけではない、しっかりとドラマも充実させているスペシャルなドラマであった。
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第1夜「今、蘇る死」
投稿日 : 2006/06/06 14:05
投稿者 久保田r
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 これは、視聴者をも巧妙なトリックに引っ掛けている上手いストーリー。「古畑任三郎」は、始めから犯人も手口も分かっている状態でドラマがスタートするが、今回は、最後の最後まで真犯人の手口が掴みにくい状態となっている。まさしく古畑が言うように「これほど完璧な殺人計画を私は知りません」というストーリー。

 簡単に打ち明けると、実行犯と実行犯を操る真犯人がいるという内容。しかし、この真犯人が全然手を汚さないので、どう事件と結びつくのかというのが最大の謎。郷土歴史館の館長が怪しいのははっきりしているが、それをどう立証するのかというところがポイントで、ドラマの始めからヒントとなるシーンは出ているのに、それらがどう結びつくのかということは、本当に注意深くドラマを見ていなくては一本の線に繋がらない。本当によく練られている。

 元教師だったという歴史館長役を石坂浩二がよく演じている。説教くさい口調や洞察力など、教師の特徴をよく演じていて、警察をも利用しようとする賢さを上手く演じている。音弥を庇う振りをして古畑を問いつめるシーンでは、石坂vs田村というまさに役者の対決だった。実行犯となった音弥役の藤原竜也もキャラの性格をよく掴み、よく演じていた。元教え子の性格を利用した今回の計画的犯罪は、決して許されるものではなく、最後は古畑の冴え渡る勘の良さにより真犯人逮捕となった。
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