「ホテルサンライズHND〜最後のステイ〜」
投稿日 | : 2007/06/20 16:06 |
投稿者 | : 久保田r |
参照先 | : |
2005年7月20日 ポニーキャニオン
ROOM555「LOSTMAN」
脚本:小原信治
脚本・演出:薗田賢次
出演:今田耕司、麻生祐未、杏さゆり、大杉蓮
ROOM666「TRIPLE SIX」
脚本・演出:二階健
出演:平山あや、加藤夏希、大杉蓮
ROOM777「伝説の男」
脚本:赤堀雅秋
脚本・演出:大根仁
出演:ユースケ・サンタマリア、松尾スズキ、蒼井優、大杉蓮
ROOM888「妻の本音」
脚本:加藤竜士
脚本・演出:堤幸彦
出演:野際陽子、北村総一朗、大杉蓮
テレビ東京
Re: 「ホテルサンライズHND〜最後のステイ〜」
投稿日 | : 2007/06/20 16:06 |
投稿者 | : 久保田r |
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「ホテルサンライズHND」の「HND」とは羽田のこと。各部屋に日の出を見ることができるソファーがあることが自慢のホテルだったが、2005年3月31日をもってクローズすることに。その最後の夜の宿泊客4組を紹介するというドラマ。
ROOM555〜888までの4つの部屋のストーリーがあるのだが、ROOM555とROOM888はポジティブな結末だが、ROOM666と777はネガティブな結末。見る人の嗜好によって好き嫌いが別れるところで、少々過激でもあるだろうか。特にROOM666の「TRIPLE SIX」の禍々しさは、刺激が強い。イジメとも関係しているストーリーで、感受性の強い年齢の女性の想像力といったものに恐怖感を覚える。
ROOM555「LOSTMAN」は、タイムマシンも登場するぶっ飛んだストーリーだが、過ちをやり直すという希望が感じられる。麻生祐未さんの色っぽい制服姿と何事も受け入れる柔軟なはち切れ方が素敵。
ROOM777「伝説の男」は、たった2作映画を作った監督の20年間のホテル暮らしにピリオドを打つストーリーなのだが、20年間も引きこもっていた為に室内は荒れ放題に荒れ、監督としての腕も落ちてしまっているという失敗を恐れる人生の切なさが描かれている作品。みんな分かりやすい演技で展開の予想がつくのだが、蒼井優さんの存在感が興味を持続させている。しかし、ラストにはなんとも…。
唯一、ROOM888「妻の本音」が、現実的なストーリー。40年間連れ添った夫婦が、新婚旅行の際に泊まった部屋にホテル最後の日にもう一度泊まるという一見心温まるストーリーなのだが、なんと妻は離婚を切り出す。40年間、夫から愛されているという実感が持てなかった、だから別れて下さい、と言う妻に夫は必死で離婚を拒否する。40年前この部屋に隠した結婚指輪を日の出前に見つけたら考えが変わるかも知れない、と言う妻の言葉を信じて夫は夜を徹して指輪を探す。そして、日の出を迎えた時に夫は妻の左手に指輪がしてあるのを見つける。実は妻は部屋に入ってすぐに隠してあった場所から指輪を取り出して左手にはめていたのだ。観念した夫は離婚届にサインをし、印鑑を押す。だが、夫は、落ちていた一輪の花を妻に差し出し「もう一度結婚してください」とプロポーズする。自分の為に必死に指輪を探す姿を一晩見続けた妻は、プロポーズを受け入れる。…熟年離婚回避のヒントが詰め込まれているストーリー。野際さんと北村さんの息の合った演技はさすが。