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「VIVANT」
投稿日 : 2023/07/21(Fri) 17:45
投稿者 久保田r
参照先
2023年7月16日スタート TBS 日曜劇場
キャッチコピー「敵か味方か。味方か敵か。」

第1話
ストーリーなどの事前情報はほとんどなく、あったのは段階的な豪華キャスト陣の発表のみ。

主演は、堺雅人さん。少し間抜けだけど運の強さのある乃木というキャラを軽妙に演じ、世界規模の事件(?)ミステリー(?)に巻き込まれて「さぁ大変!」を全身で表現している。
表向きはいい人そうだが、どうやら複雑な生い立ちのせいで別の顔がありそうな気配。
睡眠の度に悪夢にうなされるのは気の毒。

だが、申し訳ないことに阿部寛さん演じた公安の野崎というキャラの切れ者感が凄すぎて、第1話の主演は阿部さんでほぼ決まりのような。
相棒のドラムとの活躍が楽しみ。
ドラムの使うアプリの声、妙に耳馴染みが良くてクセになりそう。さすが、林原めぐみさん。

ラストシーンの二宮和也さんの登場は、インパクト大。
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最終話
投稿日 : 2023/10/13(Fri) 17:12
投稿者 久保田r
参照先
敵か味方か。味方か敵か。欺き欺かれ。過ちか正しさか。といったところの感動(?)の最終話。
何しろ最後の最後まで仕掛けが満載で、「いい終わりだった。よかったね」と安堵する間もなければ達成感の余韻も感じられない展開だった。
ストーリーの落とし所としては「いろいろあったけど生きて日本に帰れてよかったね」でまとめるところなのだろうが、このドラマはそうはいかない。
生きているからこそ事態の変遷に伴って懸念事項が浮かび上がって来る。
別班が優秀であることは乃木の存在が毎回証明しているので承知なのだが、最終話に来てベキ率いるテントもまた引けを取らぬ優秀な諜報機関であることが示され、まさか最後の最後で日本で大胆な行動を起こすとは思いもよらぬことで、結局は敢えて全ての答えを明らかにせぬまま幕を引いた感がある。
そういう意味では疑念の余韻を残した最終話であった。
この手の余韻は、ドラマを見た者それぞれがストーリーの続きを思い描いていくという点に於いてよかったと思う。

感動したのは、父子の会話のシーン。
ベキと乃木、ベキとノコルの会話シーンは、ベキの父親としての愛情がひしと伝わってきて涙腺が緩んだ。
しかし、その緩んだ涙腺が引っ込んだのは終盤の乃木とノコルの電話越しの会話シーン。
さすがはベキの子どもたち。こうなることを見越してたかのような会話に「さっきの涙を返してくれ」とさえ思ったが、乃木が最後に発した謎めいた言葉に何やら意図的な含みが感じられ、もしかするとこれもまた伏線なのではないかと察し、必然と後の楽しみが増えたような気分になった。

とはいえ、とはいえ、だ。
どうかお願いだから最終話の内容を前後編に分けることはできなかっただろうか。
これではドラマを見るというよりも、半分以上はストーリーの急展開の辻褄合わせを追うのに精一杯で脳がフル稼働状態だった。
前話で早々に舞台退場となった黒須が、初っ端から乃木と共に吊るされて登場したのを見た時は、もしかして見てないシーンが事前放映されてるのか?見逃したか?と困惑してしまった。
全体的に設定の詰め込みが多過ぎるがゆえ、倒置法的なシーンが多く、インパクトはあるがドラマへの没入感が弱まってしまい、せっかく実力揃いの役者さんが揃っているがゆえに勿体なくも感じた最終話であった。

そういえば黒須、バルカに置き去りにされてしまった。
ヒゲも伸びてバルカに馴染みつつある風貌になっていたので、どうかノコルの右腕となって頑張ってほしい。
そして別班のバルカ駐在員として日本のためにも。
そのために乃木は黒須を置いていったのではないか、と妄想してしまう。

そういったツッコミどころは山ほどあるが、ラストシーンが伏線にも見えるため、もしかするとスペシャルなり劇場版なり新作が製作されるのでは?と深読みしてしまう。
その時に備え、しばらくは妄想と情報整理に励みたいと思う。

追記。
第7話で感じた違和感は、すべて最終話への伏線だった。
乃木と薫。生きて再会できてよかった。
父親が手にできなかった幸せの形をどうか手にして欲しい。
が、別班にいる限りは常に危険と背中合わせなのだろうが。
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第8話
投稿日 : 2023/10/10(Tue) 17:00
投稿者 久保田r
参照先
さて、いよいよ感動の父との再会の回。
ではなくて、男同士の再会って面倒だよね、の回。
テントのトップのベキに実の息子だと分からせるまでの面倒くささ…おっとイヤイヤ…理屈的な手順の多さに男性ばかりの組織の思考が如実に現れていて、これらをクリアしないと認められないというのは、やはり面倒に感じてしまうのが正直なところ。
これが母との再会だったとしたら「産んだ私が言うんだから間違いない。私の息子だ」の一言で済んでしまうところなのだろうが、息子は死んだはずと思い込んでいた父親が納得するには目に見えるデータ化された数字が必要で、それにより周りの人間も納得するしかないという状況になってやっと乃木は息子と認められた。
いや、実の息子だと証明されズバ抜けた優秀さを見せつけられるたびに認めたくないような複雑な気持ちが募っていったのは血の繋がりのないもう一人の息子ノコルであっただろう。
二人が手を取り合えば盤石な組織となるのは間違いないが、はてどうなるか。
何しろこのドラマのキャッチコピーは「敵か味方か。味方か敵か」なのだから、今の乃木とベキの行動を鵜呑みにするのは最終回の結末を迎えるまでは危険な気がする。

それにしても乃木の常人超えした能力はどこから来るものだろうか。
遺伝だとしたらベキにも類い稀な能力が備わっていると思うのだが、指導者としてのカリスマ性は感じられるものの目立つ能力が見えない。
では母親に?だとしたら母親こそ組織の幹部になっていたであろう。

今回の一番の見どころは、乃木が実の息子だと判明してベキが一人きりで妻を思って泣いていたシーン。
母親について触れる台詞がない中で、このシーンだけで察することができる素晴らしい表現だった。

第1話からそうであったが、背景描写の美しい映像に時間をかける分、状況描写には説明的台詞が多い。
そのうえ登場人物も多いため、人間ドラマとして見るにはやや物足りない。
少ない登場シーンでどれほどの人間くささを表現できるか。
今回はそれを感じることのできる希少な回であった。
ベキを演じた役所さんの表現力と乃木を演じた堺雅人さんの力量のぶつかり合いがよかった。
また、早々に舞台退場となった黒須の疎外感を演じた松坂桃李さんの芝居も二人を引き立てていてよかった。
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第7話
投稿日 : 2023/10/02(Mon) 17:07
投稿者 久保田r
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いろいろとプライバシーもデリカシーももはや関係ない急展開な回。
バルカで活動する別班の6名のチームが結成されたかと思いきや、ラストには黒須と二人だけになってしまうし(他の4人の方が有能だった気がしてならないが、もしかすると伏線か)、ジャミーンの父親と結婚の約束をしていた筈の柚木薫が「寂しいから」を理由に乃木のアプローチに靡いてくっついてしまうし(これはよくある悪い結末へのフラグかもしれないが)、ジャミーンの病室で乃木と野崎が腹の探り合いのような会話をするし(子どもの目の前で公安と別班が対話するなんて周囲への配慮がまるでない)、飛行機の中では野崎が乃木に対して告白とも思えるような話をし、その気持ちを汲み取ってか乃木は野崎の手を握って意味深な言葉を呟くし(邪な深読みかもしれないが)、それに何より悪い想定外はラストの乃木の行動。

確かに前話で乃木の不幸な生い立ちは描かれたが、別班の作戦が成功していればいずれは立場を利用して父親に会う可能性があったはず。
そうではなく性急に「父に会いたい」とノコルに迫る乃木は私怨に駆られているとしか見えないのだが、そうしなくてはならない理由がまだ隠されているということだろうか。
なんにせよ乃木の立場を考えると同情の一言では納得できない行動だった。

シリーズ終盤に近づいてわかったことは、この作品は「母」ならぬ「父をたずねて三千里」だということ。
それも国防という大掛かりな国の看板を背負っての物語。
さてこちらの胡散臭い兄弟はどのような運命を迎えるのか気になるところ。
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第6話
投稿日 : 2023/10/02(Mon) 17:06
投稿者 久保田r
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前話のラストに明かされた乃木の父親であり、今はテロ組織テントのリーダーであるベキのシーンからスタート。
会議の場での絶対的立場のベキの「圧」が凄い。
組織の一員の裏切りを暴いて躊躇なく制裁する姿勢は、テロ組織としての強さと恐怖による支配を印象付けている。

アリから秘密の情報を得て帰国した乃木に公安の尾行が張り付く。
乃木はそのことに気づきながらもジャミーンの手術を見守るため病院に。
野崎も病院に現れて顔を合わせる二人だが、乃木の正体に触れることなくひたすら手術の成功を祈る。

同時進行で別班が太田梨歩を保釈し、機材の揃った部屋へ連れて行ってアリから受け取った秘密の情報のハッキングに取り掛らせる。
その頃、乃木のところに柚木薫が訪れて「私のこと好きなんですか?」と尋ねられ、乃木は正直な気持ちを告げ、ほのぼのとした時を過ごしているところへ別班から緊急メールが届いて状況が一変する。
太田梨歩の部屋で乃木と黒須は「国防のために動いている」という証拠と正体を明かし、緊迫している状況のところへ、公安が令状を持って踏み込んで来るが、そこは最新機材などないごく普通の部屋であった。
実は壁に穴を開けて隣の部屋と行き来できるようにしてあったのだった。

テントの幹部のアリを家族と共に逃した後、宿泊先の部屋で乃木のもう一人の人物「エフ」との会話のシーンが割と重要なのかなと。
このシーンで乃木の中に「エフ」が誕生した経緯がわかったことで、この後のシーンが見やすくなった。
日常生活を送る乃木の人格と、別班の仕事を時に顔色変えずにクールにこなす「エフ」の人格の二つの顔の表情の違いが見分けやすくなった。
ただ、日常の中でも不意に緊張するシーンに出食わした時、乃木でもなくエフでもないキリッとした人格が窺える時がある。
これもまた乃木のもう一つの顔なのかもしれない。
今後も堺雅人さんの演技に目が離せない。
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第5話
投稿日 : 2023/10/02(Mon) 17:04
投稿者 久保田r
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前話の終盤に冷酷な表情と行動を見せた乃木の正体と目的が明らかになる回。
乃木の過去と正体を追うのは公安の野崎。
野崎は、バルカ警察のチンギスと手を組んで可能な限りバルカ国での乃木の足取りを追い、人並み外れた乃木の優れた行動に驚く。
そしてすぐさま日本に戻ると乃木の生い立ちの謎を追い、乃木の叔父と面会し、乃木がテントを追う理由に辿り着く。
答えは「家紋」にあった。

一方の乃木は、相棒の黒須と共に別班としての任務を遂行する。
バルカでは遠くから悟られぬよう野崎の行動を観察するも、別班からの指示によりテントの一員であるアリを確保する行動へと移る。
手荒な方法でアリを確保し、テントの情報を得るために尋問を繰り返す乃木。
そしてついに自身が持っていた写真のおかげで確たる答えを手に入れる。
乃木は予測通りの答えに動揺を隠せない。

乃木という人物像を過去と現在という二つの時間軸を同時進行で見せるという面白い手法。
過去を追うのは警察の領分ということで、野崎が乃木の経歴を徹底的に調べ上げ、乃木の過酷な人生を知るにつれ野崎の表情が確信へと変化していくのがよかった。
現在進行形でテントのアジトを突き止めるために行動する乃木の姿は、これまでのちょっと不器用な会社員の印象とは真逆の姿であるためまるで別人のよう。
よく訓練された優秀な別班の姿と会社員姿との対比が見どころの一つ。

相棒の黒須役の松坂桃李さんがどんな時もクールな表情で戸惑いなく行動しているのが格好いい。
堺雅人さんとのコンビとは思いもよらないキャスティングだったが、会話のテンポもよく、なるべくしてなったバディ感が伝わってきて二人の今後のお芝居に注目していきたい。
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第4話
投稿日 : 2023/10/02(Mon) 17:02
投稿者 久保田r
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感想を書いたテキストファイルを誤って捨てたもよう。
無念。
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第3話
投稿日 : 2023/09/08(Fri) 19:57
投稿者 久保田r
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砂漠と都会の対比を楽しむ回。

前半は、砂漠越えのシーンからスタート。
いつの間にかラクダから落ちて行方不明となった女医の薫のことを、乃木が「必ず見つけ出します!」と意気込んで探しに行く。
そしてタイムリミットを過ぎた頃に発見し、指定場所で待っている野崎のところに向かうも、ついに頼みの綱のラクダも力尽きてしまい、おんぶしてよちよちと歩いているところへ協力者のドラムがラクダを連れて登場。
命からがら二人は助かる。

よくある展開と言ってしまうとそれまでだが、それでも絶望的な状況の中をもがく主人公の姿は興味をそそる。
もう一人の人格「エフ」が度々登場しては制止する言葉や煽り文句を投げつける様子は、単調になりがちなシーンに抑揚をつけていてよかった。
映像の美しさもさることながら「二人」を演じる堺雅人さんの力量が感じられる一連のシーンだった。

後半は、モンゴルの国境での悶着を経て日本へ。
一休みする間もなく乃木は会社へと連れて行かれ責任を問われ、野崎は公安へと戻り、矢継ぎ早に事態が進む。
砂漠にいた時とは一変して急流な時の流れも大都会東京の風景の一つ。
そして、会社のサーバー室に潜入するシチュエーションは、これまた現代的なよくある展開。
当然こちらも結果は成功するのだが、いつ見つかるか分からないハラハラ感はやはり面白い。
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第2話
投稿日 : 2023/08/08(Tue) 17:46
投稿者 久保田r
参照先
今回もスペシャル回のため79分の拡大版。

やっぱり、主人公は公安の野崎じゃなかろうか。
乃木よりも画面へのインパクトとキャラの濃さが際立ってる気がする。
基本説明台詞が多いが、台詞の合間にキャラの個性をわかりやすく演じているのでぐいぐいと引き込まれていくのが分かる。
さすが阿部寛さん。

共に行動している女医の柚木薫の意志の強さたるや凄まじい。
西岡英子大使も気の強い女性であったが、薫の気の強さはその上を行く。
いるかどうかわからない添え物的存在よりはずっといいが、調整役の乃木が気の毒でならない。

VIVANTとは「別班」のことだそうだが、これまた野崎の説明でしかないので額面通り鵜呑みにしていいのかどうかよくわからない。
放送後に「別班」を検索した人は多いだろう。(私もその一人)

景色がものすごく綺麗。
照明による陰影も美しく、映像を見るだけでも価値はありそう。

壮大な景色と音楽、個性的なキャラたち、敵か味方、裏切りか信頼、主人公に押し寄せる苦難の連続。
見ていて感じたことは、これはアニメ的なドラマだということ。
特に未知なる環境で苦難に立ち向かう光景は、旧作「宇宙戦艦ヤマト」のドラマとよく似ている。
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