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「宇宙戦艦ヤマトU/ヤマトよ永遠なれ!」
投稿日 : 2002/05/03 23:15
投稿者 Excalibur
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26話分を2時間強でまとめたパート1の劇場版も無謀ではあるが、1時間半でまとめたこれは更に無謀といえよう。元々ダイジェストという行為そのものが無謀なのではあるが、それでも同様の内容の『ヤマトV』総集編が、ストレートに切り詰めて構成したのに対してこちらは設定を大幅に変更しており、結果的に単に『さらば』のTVバージョンとのみ表現されがちな『ヤマト2』を、全く別の作品へと昇華させている。
舞台設定は「西暦2201年」と明言せずに「23世紀初頭のある日」とされ、「宇宙の危機に反逆者の汚名をきて旅立つヤマト」という図式がバッサリ切られ単なる定例のパトロール航海中に遭遇した事件として再構成。ここでテレサのメッセージを受信し白色彗星の接近を知るという展開である。
復活したデスラーとの再三に渡る戦いも大胆に集約し、かえって一本筋が通ったようでもある。そのあおりを喰って出番をカットされたゴーランドやナスカのようなキャラクターもいるものの、後半部分は前半ほどはしょられていないので、ラストに向けてのカタルシスはさほど損なわれていない。
特筆すべきはBGMの使い方で、シリーズでは特に中盤以降に「ディスコ・ヤマト」の無理矢理の挿入によって失われた画面との一体感を取り戻すかのような盛りあがりをみせる。本来はシリーズへの使用を前提とされながら「ディスコ・ヤマト」にその座を譲った感のあるBGM群と、『新たなる旅立ち』用の新曲を使用するセンスも見事である(ただ、終盤の都市帝国突入の際の「新コスモタイガーのテーマ」流用は、作品のムードを一変させてしまっているが)。
惜しむらくは構成変更に際して、ナレーションを全て新録し、辻褄合わせのセリフの取りなおしまでしておきながら、作画面での新作カットなどの追加が一切なされなかったことであろうか。
そもそもこの作品の製作の経緯が当時から気になってならない。『ヤマト2』放映終了から半年後、『新たなる旅立ち』放映からも約2ヶ月後というこのタイミングは何を意味するのだろうか。ストーリーの流れからするならば『新たなる旅立ち』放映前が(受け手としては)望ましいし、また次回作への前宣伝では早過ぎる。新作『ヤマトよ永遠に』公開は、まだ10ヶ月も先なのである。
考えられるのは、翌週からこの枠でスタートした『宇宙空母ブルーノア』絡みというで、この同じ西崎プロデューサーが手掛けた新番組への前夜祭イベントとしての意味合いがあったとも考えられるが、それにしては(番宣スポットは流れたものの)殊更強調した演出はなされていない。総集編製作の必要性も感じられないために、謎は深まるばかりである。
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Re: 「宇宙戦艦ヤマトU/ヤマトよ永遠なれ!」
投稿日 : 2017/04/01(Sat) 20:48
投稿者 ちゃうシンイチー
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 この作品が、初放映時に「宇宙戦艦ヤマト?U ヤマトよ永遠なれ!」という題名で、その名のままテロップが出ていたのは間違いありません。しかし、その文字たるや酷い字体で(笑)、その後に「ヤマト2」と改められるのも無理もないと思える程でしたね。特に「ヤマトよ永遠なれ!」という部分の文字は手書きだったと思います。

 しかしながら、この最初の放映バージョンは全ての「ヤマト2総集編」の中では一番長く、最長版と言えるものです。これは以前、ディアゴスティーニ社が出した「宇宙戦艦ヤマトOFFICIAL FACT FILE」に詳しいですが、ナレーションを務めた木村幌氏の再アフレコ部分だけでなく、2か所もTVシリーズ版とは違うセリフが使われているのだから、是非とも完全版でソフト化あるいは再現して発売して頂きたいですね。

 ヤマトの新作もイイですが、過去のお宝にも力を入れてもらいたいです。
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「総集編」
投稿日 : 2006/04/03 10:12
投稿者 久保田r
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 26話分をまとめた総集編。周知のように「2」は、映画「さらば」を基として作られたTV版。白色彗星という敵の設定や登場するキャラクター等は映画のままで、中味のストーリーの行方が異なっている。映画ではヤマトが巨大戦艦に突っ込んでラストを迎えるが、TV版ではテレサのみが巨大戦艦へ。ヤマトは、満身創痍となって生き残るというラスト。

 「さらば」が基にあるせいか、TV版総集編の本作でも泣いた。映画と同じ都市帝国に突っ込む山場のシーンではもちろんのこと、TV版オリジナルである島とテレサの愛にも泣いた。私はテレサはどこか冷たい女性ではないかという感触をこれまで抱いていたが、テレサの愛の表現方法を知ると二人の愛が切なくなって泣けて来た。真には広い愛を持っていて、でも万能な器用さではなく、それでテレザートが滅んだのではないかと思えるが、島との愛を覚え、想いを交わしあったことでテレサは真の愛の力と表現方法を身に付けたと思う。島に輸血をし、ヤマトに島を届けに来た時に言った「勝って帰ることよりも負けて帰ることの方が勇気の要ることなのですよ」という台詞が忘れられず、見終わった後も考えさせられる重みのある言葉。

 新米や斉藤始、土方竜といった魅力的なキャラが揃い、戦艦アンドロメダを始めとする地球大艦隊の艦隊戦や、デスラーとヤマトの息を呑む決戦シーンが盛り込まれ、この「総集編」は名シーンばかりで構成されている。1話から順に切って繋ぐ単なる総集編という作りではなく、1本の作品としてシナリオが出来上がっているので、もしも万が一願いを聞き届けてくれると言うのなら、絵を全部描き直して新たなサブタイトルと共に世に誕生させて欲しい。それぐらいにこのシナリオはよく出来ていると思う。

 この「2」の存在があって、「ヤマト」はその後の作品についても制作可能となった。作り手の勝手と言われればそれまでだが、二作で終わってしまうには「ヤマト」には魅力があり過ぎた。その後の作品の内容はそれで良かったのかどうかは結論は出ないが、もっと「ヤマト」を見たいという欲望を叶えてくれたターニング・ポイントである作品であることは確か。複雑な役割を担いつつ次へ繋ぐ責任を果たしている作品。
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タイトルについて
投稿日 : 2003/01/18 14:38
投稿者 Excalibur
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実はこの『宇宙戦艦ヤマトU/ヤマトよ永遠なれ!』という題名には今一つ自信がない。
TVシリーズ(『宇宙戦艦ヤマト2』)とは違い、ギリシャ文字で『ヤマトU』だったのは覚えているのだが、はたしてサブタイトルがあったかどうかとなると・・・?
というのも今現在見ることが出来るヴァージョンは、タイトルもオープニング&エンディング・クレジットも全て差替えられているからである。
題名はシリーズ同様『宇宙戦艦ヤマト2』と英数字になり、サブタイトルも付かない(その為に、「ヤマト2総集編」などとファンの間では呼ばれている)。スタッフ・キャストの表記ではデスラー役の”伊武雅之”が”伊武雅刀”に、製作会社が”ウエストケープ・コーポレーション”へと改められているのが大きな違いか。
実は翌年だかに一度再放送されており、この時は本放送と同じだったのではないかと思えるのだが記憶になく、3度目の放送時(’84年暮)には既に現在のものに差替えられてしまっているのだ。
一応当時のTV誌や一部のヤマト関連ムック本などではサブタイトル付きで表記されているのでそれに倣っているが、もしかすると長時間ドラマ枠でよく見られるラテ版専用の惹句ということも考えられる。どなたか情報お持ちの方はお知らせ乞う。
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