「北の武将 九戸政実/秀吉に弓を引いた男」
投稿日 | : 2003/03/15 16:24 |
投稿者 | : Excalibur |
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歴史の表舞台から消された存在にスポットを当てたドキュメンタリー。
取り上げられているのは九戸政実(くのへ・まさざね)。天正18年、豊臣秀吉は20万の兵で小田原城攻めを行い、その結果北条氏を滅ぼして天下を統一したというのが一般的な教科書の記述のはず。ところがその翌年、天下をとったはずの秀吉は小田原攻めに匹敵する軍勢を奥州に送り込んでいた。” 九戸の乱”と呼ばれるこの戦は、九戸城(現在の岩手県二戸市)に立て篭もった九戸政実以下5千の兵に対して、秀吉軍は6万、さらに後方に甥の秀次率いる10万を擁した篭城戦だったのだ。はたして秀吉にそこまでの精力を傾けさせた九戸政実とは、いかなる人物だったのか・・・?
番組は作家・高橋克彦と俳優・榎木孝明、遠野凪子の3人が案内役になって、市内の遺跡を巡っての” 九戸の乱”の検証と、再現ドラマとで構成されている。高橋克彦が九戸政実を主人公にした小説『天を衝く』を上梓したこともあって最近俄かに脚光を浴びてきたということだが、おそらく一般には殆ど知られていない存在ではないだろうか(僕自身もこの武将の名前はちょっと記憶にない)。こういう闇に葬られた人物の復権はとても興味深いし、しかもそれが天下人である秀吉をして一目置かせた存在とあっては尚更である。
番組そのものは今年の一月にBS2と東北地区だけで放送されたそうだが、今回全国放送の運びとなった。
2003.3.14 fri 21:15〜21:58 NHK