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「宇宙戦艦ヤマト2205/新たなる旅立ち」
投稿日 : 2023/05/30(Tue) 20:21
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:安田賢司
製作総指揮:西崎彰司
原作:西崎義展
シリーズ構成:福井晴敏
脚本:福井晴敏、岡秀樹
キャラクターデザイン:結城信輝
メカニカルデザイン:玉盛順一朗、明貴美加、石津泰志
音響監督:吉田知弘
音楽:宮川彬良

<声の出演>
小野大輔/桑島法子/大塚芳忠/山寺宏一/井上喜久子/チョー/畠中祐/村中知/岡本信彦/羽多野渉/森永千才/伊東健人、他

2021年

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後章 -STASHA-
投稿日 : 2023/05/30(Tue) 20:29
投稿者 久保田r
参照先
 苦戦するガミラス軍の前に颯爽と駆けつけたヤマト、ヒュウガ、アスカの活躍により移民船団がデザリアムの攻撃から何とか守られるシーンからスタート。いや、正確には古いおとぎ話の読み聞かせからスタートか。このおとぎ話はラストの伏線となっているため話の内容を覚えているとよろし。

 「新たなる旅立ち」と銘打っているため、分かりやすいところでは新乗組員たちが大活躍しているのが特徴的。次に、ヤマトの艦長となった古代とガミラスの総統デスラーの苦悩と試練を経て新たなる一歩へと踏み出すまでの公私入り混じったドラマがストーリーを動かしているのが印象的。

 それにしても古代。その若さで様々なことを背負い込み、次から次へと想定外の事態に遭遇し、挙句幼い頃の記憶とリンクしてイスカンダルの真実を聞かされるだなんて精神が混乱するのも無理からぬこと。帰路、堪らず雪にコンタクト取ったのも頷けるが、雪にどのように話し、それに対して雪がどう慰めたのかそういったところが割愛されているのがいささか不満。

 そもそも今作は、一つのシチュエーションの起承転結の「起」を割愛して展開していることが多く、あちこちが説明不足で感情が乗り切れなかったのが残念。最たるはスターシャとユリーシャを救出する作戦。キャロラインの行動が訳わからなかった私は、もしかしてリメイク「ヤマト」を見る資格がありませんか?

 旧作の感情を揺さぶるロマンが好きだった私には、古代と雪の艦長カップルよりも藪の境遇に感情移入できたのが予想外の収穫だった。そういう理由から全員が聞いている場で古代を叱る雪の言動は、確かに雪にしかできないことではあったが、でもそれは”森雪”じゃない感があって複雑な思いだった。

 それにしても鑑賞後の後味は、えげつないというのが正直なところ。古代の置かれた立場にしても、イスカンダルとガミラスの関係にしても、スターシャのデスラーへの振る舞いにしても。特にスターシャとデスラーの最後は、切なすぎてこれでよかったのかどうか分からない。デスラーのタフな精神力に賭けて数年後には「いつになってもこよなく愛しい人なのだよ」のセリフが聞けることを願うばかり。

 追記1
 メルダーズが交信していた女性の声。めっちゃ馴染んでるわと思ったら案の定。スタッフロールを見てニンマリしてしまった。「REBEL3199」では、スターシャの娘の声は娘さんの声でぜひ。

 追記2
 そもそも今作のキャラクターデザインが苦手で、目がキラキラしていてまるで少女漫画のようで「ううむ…」と眉を寄せながら鑑賞したのがよくなかったか?

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前章 -TAKE OFF-
投稿日 : 2023/05/30(Tue) 20:27
投稿者 久保田r
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 リメイク版ヤマトのシリーズ3作目。ガトランティスと戦った「2202」から3年後が舞台となっており、「2199」での戦いの後に築いた地球とガミラスとの奇妙な友好関係を持続させつつ、新たな局面を迎えた古代とデスラーの関係を描いている。

 「前章」となる今作は、ざっくり言うとヤマトがイスカンダルに到達するまでが描かれている。そのため「後章」のための伏線、さらには次作品のための伏線が全編を通して張られているため、イントロダクションのような作品…とは言え、重要ポイントを点々と足早に描いているため見逃してはならない作品ともなっている。

 中でも抑えておくべきポイントは、登場キャラクターの役割。「新たなる旅立ち」では防大卒の新乗組員が登場するが、当リメイク版では彼らの苦悩や新乗組員ならではの青臭い(敢えてこう表現するが)知恵と行動力が機能していることが大きなポイント。そして、デスラーの公私入り混じった行動。冒頭ではガルマン星をボラーから解放する王としての存在を知らしめているが、ガミラス星が滅びイスカンダルの暴走が始まると強い”思慕の念”を顕にしていく。このデスラーの思いが後章ではどのように描かれていくのか興味深いところ。

 物語のベースとなっているのは旧作の「新たなる旅立ち」であるため、見たことのあるシチュエーションが登場すると旧作ファンとしてはついニンマリとしてしまうところ。反面、制作している時代が異なっているせいかリメイク版では当時にはなかった描写が多い。中でも気づいたのは、女性キャラの活躍と性差の括りの無さ。表立ってキビキビと行動しているのは女性キャラの方が際立っていたように見えた。それとリメイク版の古代は何かとど真面目で落ち込みやすい特徴があるが、その彼を支える森雪の芯の強さたるや逆に心配になるほど。ヤマトの展望室で古代の肩を抱き寄せる雪の行動は、現代ならではの描写方法だろうと感じたが、となるとさて雪は誰に弱音を吐いたらいいのだろうか?古代と同じ艦長であるというのに。

 また、人間の業もエグいほどに描写している。ヤーブのことも土門のことも見ている側にいたたまれないほどの孤立する人間の業を見せつけてくる。ヤマトで「孤独」とはデスラーを指すことがセオリーとなっていたが、質とスケールは違えど彼らも孤独。古代もまたかつては孤独だった。故に古代は苦悩しやすい思考パターンになっているのかもしれないが、リメイク版のシリーズが進むにつれ旧作の古代との違いに戸惑いがあるのもまた事実。
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