待望の映画『ハリー・ポッターと賢者の石』ビデオ化に先駆け、一足お先に店頭に並んでいる＜ハリー・ポッター＞のビデオ。
いわゆる便乗商法で、いまどき間違えて買って行く人や借りて行く人はまずいないだろうけど、あやかる為にはタイミングが大事。
「本家が出るまでの繋ぎに」とか「本家を借りるついでに」という需要はあるだろう。
「本家がレンタル中なのでしょうがなく」というパターンも多いかな。

内容は映画を中心にした＜ハリー・ポッター＞ブームの解説ビデオといったところで、もしかするとＴＶ特番かなんかのビデオ化かも。
主役の３人（ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン）をはじめ、リチャード・ハリスやロビー・コルトレーン、監督のクリス・コロンバスのインタビューなどが豊富なのは御立派だが、記者会見などからの流用がほとんど。
試写会に訪れたマジック・ジョンソン、サリー・フィールド、ブリジット・フォンダ、ジョン・クリーズ、メリッサ・ギルバート、ドン・ジョンソン、ロビン・ウィリアムスら著名人のインタビュー映像でお茶を濁してるあたり、この作品の便乗度（ちゃっかり度）が伺える。
ラストにわざわざ「ワーナー・ブラザースまたはＪ・Ｋ・ローリングに保証・公認されたものではありません」なんて断り書きを入れるあたりが益々…。

ちなみに映画からのシーンは一つもナシ！　
その代りといっては何なのだが、『タイタンの戦い』、『ドラゴンスレイヤー』、『Ｅ．Ｔ．』、『エクスカリバー』、『スプラッシュ』、『アルゴ探検隊の冒険』、『ドリトル先生不思議な旅』、『レディホーク』、『３大怪獣地球最大の決戦』（キングギドラ！）、『オズの魔法使』などなどから大量のフッテージを流用してファンタジーとはなんぞやという考察を試みている。
それでもビデオ全体に適度に＜ハリー・ポッター＞関係者のインタビューを鏤めているので、とりあえず＜ハリー・ポッター＞のビデオだなという気にはさせてくれる構成はお見事。
騙された〜などと思わずに、紹介されている他の作品を楽しむくらいの余裕を持とうね。

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