東宝特撮映画の音楽を、作曲家の伊福部昭自らアレンジした「ＳＦ交響ファンタジー」。
第１番から第３番まで作られたこの交響曲に、今度はベースになったそれぞれのメロディーに該当する映像を当てはめたビデオソフトである。
『ゴジラ』をはじめ、『キングコング対ゴジラ』、『モスラ対ゴジラ』、『大怪獣バラン』、『地球防衛軍』、『宇宙大戦争』、『海底軍艦』に『フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ』etc…と図らずも黄金期の東宝特撮名場面集となっている。

＜チャンピオンまつり＞世代なのでゴジラは現役のヒーローとして認識していたはずなのに、何故か古臭いモノとして敬遠していた僕にとって（だから’84年の復活『ゴジラ』も見に行っていない）、ゴジラを含めた東宝特撮映画にはまるキッカケを作ってくれたのがこのビデオ。
半ば強引に（？）友人に見せられたのだけれど、これでころっと宗旨替え。
以降短期間で貪るようにビデオを借りまくり、とうとう『ウルトラＱ』にまで手を伸ばすようになったのだから、見方を変えれば諸悪の根源？　

当然のごとく映像と音楽とのシンクロ度合いは高く、編集も上手くまとめられている。
演奏そのものは汐澤安彦が振った東京交響楽団の初演のライブ演奏だが、コンサートの映像は一切含まれていない。
ついでに言うならライブ盤ＣＤには収められている拍手なども全てカット。
純粋なＢＧＶとして製作されている。