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「新・北斗の拳」
投稿日 : 2003/07/01 22:19
投稿者 Excalibur
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『北斗の拳』がアニメで復活するらしい、いやアニメになるのは『蒼天の拳』だろう、と色々噂されておりましたが、結局実現したのは『北斗〜』の方。それも「リメイクか?」という予想を裏切り、原作コミックの続編ともいうべき小説版を元にしたものとなりました。
さっそくリリースされた第壱話「呪縛の街」を鑑賞。60分×3本で完結というOVAなので、非常に丁寧な作りです。ただし丁寧すぎたのが徒になってもいます。原作にしろ、かつてのTVアニメ版にしろ、『北斗』の魅力はその破天荒ぶり、アナーキーさにあると思うのですが、このOVAでは真面目に、一生懸命作ろうとしているが故に、面白みに欠けるのです。CGを多用して画面が綺麗すぎるのも然り。元々の小説が面白さの点でイマイチだということもあるのですが・・・。さらに、ビデオならではということで人体破壊シーンにも拍車がかかっておりますが、これはちょいとやり過ぎでしょう。お子様にはちょっと見せられない陰惨さになってしまっています。それが作り手の意図だとは思えませんが。
その作り手側ですが、今回は15年ぶりということもあってかスタッフ・キャストを一新しておりまして、注目はやはりケンシロウ役に抜擢された子安武人でしょう。原作者も絶賛とのことらしいですが、しかし一話を見る限りではかなり疑問符が付きます。そもそも「ケンシロウ=子安武人」という発想をした人が誰なのかはわかりませんが、その人は相当ユニークな感性の持ち主なのかもしれませんね。「ケンシロウ=神谷明」が必ずしもベストな選択だとは思いませんが、他の選択肢はなかったものでしょうか。
また、もうひとり注目なのが主題歌を歌い、セイジ役で声優初挑戦のGackt。本来僕はこういう起用の仕方には嫌悪感しか抱かないのですが、歌そのものは悪くありませんでした。問題の演技の方は、ラストに出てきてセリフ一つだけ、では論評しようがありません。ただ、そのセリフがとても聴き取り難かったのは、今後二話以降の出番の量を考えると著しく不安ではありますが。
というわけでこの新生『北斗の拳』、決して旧作ファン向けの作品作りをしているわけでもなく(回想シーンでリュウやトキが出てくるのはファンサービスなのかも知れませんが)、なおかつこの作品で新たなファンを開拓するにも些か苦しい、と現段階では言わざるを得ないのが残念です。
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第参話 「男が哀しみを背負うとき」
投稿日 : 2004/06/06 21:30
投稿者 Excalibur
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昨年12月リリースの予定が、本年5月へと大幅に遅れた完結編。
格別クオリティがアップしているように感じられなかったので、リテイクを施したということではなく、単にスケジュールを落したということか。それにしても半年もの遅れはちと解せない。何らかの特殊な事情があったのかも知れないが。
3本目にしてようやくガクトも大芝居をこなせるようになり、「声優初挑戦」も辛うじて及第点が付けられる。ただ今後も「声優」として活躍出来るかというと、これは疑問符が付く。結局セイジというキャラクターを演じたわけではなく、たまたまイメージその他から自分に近づけられたからこなせたということにすぎず、プロの仕事と呼ぶには程遠いレベルだからだ。また彼に限らず今回キャスティングは全般的に難があり、主役のケンシロウからしてミス・キャスト。演技云々以前に、イメージがまるで合っていないのが致命的である。
作画レベルは相変らず高めの良心的なシリーズ(本来なら当たり前のこと)だが、今回はスプラッター描写に拍車が掛かりすぎ、見ていて不快感を伴う。確かに人体爆発シーンも『北斗の拳』の魅力のうちだろうが、それにしてもこれはやりすぎ。映像表現者のプロとして、スタッフにはもう少し考えて欲しかった。
そういった点を除けば話の運びも丁寧で、見応えのある作品になっている。下手に短縮したり、逆に水増しすることなく物語を描ききったことは評価して良いだろう。
ただし残念ながら見終わって「面白かった」とは、余程の『北斗の拳』ファンにも思えないのではなかろうか(いや、ファンならば特に、かもしれない)。これはアニメ・スタッフの責任ではなく、元々の原作小説に起因するもの。その内容は番外編として、小品として楽しむべきものであって、正面切っての堂々とした映像化には耐え得るレベルにはないからだ。
今後『蒼天の拳』のアニメ化などの予定もあるようだが、安易な作品作りは避けてもらいたい。
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第弐話 「禁じられた拳」
投稿日 : 2003/09/21 21:15
投稿者 Excalibur
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謎の男・セイジの正体、サーラとの関り、北斗神拳の流れを組む北門の拳の使い手の登場・・・と物語が転がってゆく第二話め。
相変らず作画レベルも高く(個人的にはキャラクター・デザインそのものが今一つに感じられるが)、CGアニメとセルアニメの融合も比較的スムーズ。演出も丁寧でじっくりと見せる作りに好感が持てる。こうなると肝心の物語が一向に弾けないのが残念だが、これはそもそも原作がそうなのだから致し方ない。なんとも勿体無い話だ。

注目の声優ガクトだが、今回はセリフも多く、芝居どころもタップリ。で、思っていたほど下手ではなかった。ただ、あの独特の喋り方は大変聴きづらい。色々演技面でも工夫している感じは伺えるのだが、そのあたりは考えなおした方が良いかも。
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