「けっこう仮面」
投稿日 | : 2004/01/19 23:04 |
投稿者 | : Excalibur |
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製作:升水惟雄
原作・総監修:永井豪
プロデューサー:伊藤直克/浦崎謙
アソシエート・プロデューサー:植村康忠
音楽:川井憲次
監督・脚本:早川光
ポール牧/山本昌平/後藤宙美/華井すずみ/渡辺路恵/沢村美由紀
関根勤/モロ師岡/プリティ長嶋/青木クリス
1991年
♪顔は誰だか知らないけれど〜 身体はみんな知っている〜
投稿日 | : 2004/01/19 23:06 |
投稿者 | : Excalibur |
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顔を隠して身体隠さず――永井豪の産み出した超過激ヒロインを、なんと実写で映像化してしまった怪作。ほぼ同時期にアニメにもなっているが、オール・ヌードの戦うヒロインを、先に実写で実現させたのはエライ。原作にはないマフラーやマントを着用したスタイルも、まぁ許せる範囲でしょう。クライマックスではマントを脱ぎ捨て、文字通り一糸纏わぬ姿(いや、マスクは被ってるけど)でアクションするのだから、こりゃまた「けっこう」。ただ、残念ながら作品の出来そのものは「けっこう」とはいかないのだが・・・。
原作から3つ4つエピソードをチョイスして、そのシチュエーションやキャラクターを鍋にあけてグツグツ煮込み・・・ならまだマシだったのかもしらんが、プライパンでさらっと掻き混ぜて炒めました〜ってな感じで味わいはまるでなし。原作ベッタリでもなく、かといって手際良くアレンジしたわけでもなく、表面だけなぞっている。
だいたいこの漫画はギャグといっても風刺や皮肉の詰まったパロディ作品なのに、これをストレートにコメディにしよう、とお笑い界から人材を集めてきたのが失敗だ。もっと真面目に作らなきゃ。ポール牧のサタンの足の爪も悪くないし、モロ師岡の弁教師もプリティ長嶋の立花先生も決してイメージ遠くないんだけど、当人たちも原作を理解せず好き勝手やらかしてるから、ちぃーっとも笑えない。おまけに主人公たちの演技が学芸会レベルなのがそれに輪をかける。中途半端なアイドル予備軍掻き集めて「高橋真弓」だとか「結花千草」とか「若月香織」(おいおい、それは生徒じゃなくて保険の先生の名前だろ?)とか名乗らせても説得力ゼロ。ビデオドラマとはいえ、一応「映画」なんでしょ、これ?まるでバラエティ番組の下手なコント・コーナーみたい。パロディ漫画を更にパロディ・コントにしてどうすんだっての。
肝心のけっこう仮面の役は「?」となっているが(声の出演として久野博美(棒読み台詞・・・)、主題歌歌手として成清加奈子の名前がクレジットされている)、実は夏綿先生役の青木クリスがその正体(というか夏綿先生、殆ど出番なし)。元プレイメイトだという彼女のプロポーションはさておき、けっこう仮面のスタイルがスタイルなだけにスタントが使えず(といっても何シーンか使ってはいるが)、動きの面ではかなり気になる。それでも、生身の女性が原作まんま(ちょっと違うけど)のけっこう仮面を演じた、ということにこの作品の意義はあるんだろうね。