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「古代美雪」
投稿日 : 2010/10/25 17:02
投稿者 久保田r
参照先
 古代進と雪の間に生まれた一人娘。初登場の『復活篇』での年齢は16歳。ヤマトのかつての艦医、佐渡酒造のいる佐渡フィールドパークにて獣医の見習いをしている。声の担当は、藤村歩さん。

 宇宙にこだわって妻と娘を地球に置いたまま宇宙に出ている父、進に反発心を抱き、母、雪が団長を務めていた第一次移民船団が謎の敵の襲撃を受けた後、地球の家で父と3年振りに再会した際も素直にはなれず、責める言葉をぶつけてしまう。その後も佐渡から父と母のことを聞かされるが、美雪の父に対する反発心は解けないまま。地球脱出のための最後の救命艇に乗っている際、雷の影響で救命艇が墜落。バラバラになった機体の下敷きとなって身動きが取れないところへ父が駆けつけ、救出される。

 16歳といえば、一般的に高校生に相当する年齢であり、その時期の女性の心身は、身体の働きにより父親など血の繋がりがごく近い男性を嫌うというか疎ましく感じるように出来ているうえ、人生経験の未熟さから家族を放って宇宙に出たままの父親の心境などは到底理解できようもないし、ましてやそろそろ恋愛と結婚が視野に入ってくる年頃に手本となる母親の”いつもどこか寂しげな笑顔”を見ながら過ごしていたんでは、おのずと父に対する反発心も高まろういうもの。作品に於ける美雪の態度ももっともだな…と共感しながら見ていたしだい。

 しかし、父である古代進が携帯している家族写真を見ると古代が家族を愛しているのは分かるし、また真田志郎から雪が第一次移民船団の団長であったことを知った際には、「美雪は、第一次移民船団のことを知ってるんですかっ?」と、真っ先に美雪のことを心配していたので、離れていても父はいつも娘のことを気にかけているというのが分かる。しかし、その思いは当の娘には伝わらないままで、いつの世も父親は不器用な存在だなということがありありと伝わってくるリアルな家族関係が描かれていたと思う。

 意志が強く気丈な性格は、両親に似ていると思う。家族写真を見るに、地球で家族3人で暮らしていた頃は、両親の愛に包まれてすくすくと幸せに育ったことと思うので、それだけに父が自分と母を置いて宇宙へ出て行ったことは、とても寂しく、悲しく、次第に許せない気持ちへと変化していったのではないだろうかと思う。

 作品のラストで、美雪は、ヤマトに乗り込み、艦長としての父の姿を目前で見ている。今後共に母を捜す中、美雪はきっと父に対する尊敬の念を取り戻し、父娘の絆が以前よりも一層深まることと思う。
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